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赤ちゃんが食べ物アレルギーを起こす原因と、パパ・ママが気をつけないといけないこと

子育て
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赤ちゃんのアレルギーってなに?

アレルギーとは、本来ならば、身体に悪影響を及ぼさないはずの食べ物や花粉、ハウスダストなどに対して、免疫機能が過剰に反応して、湿疹、呼吸困難、粘膜の腫れなどの症状がでることです。

赤ちゃんに多いのは食物アレルギーで、この場合、特定の食物を食べたり、飲んだりすることによって、これらの症状が引き起こされます。

乳児はまず生後3ヶ月以内にアトピー性皮膚炎として発症することが多く、その後、呼吸器系、消化器系にも反応が出ることが多いと言われています。

食物アレルギーの原因になる食べ物で一番多いのは卵、乳製品、小麦ですが、その他にも、ナッツ類、魚介類、エビやカニなどの甲殻類、大豆、蕎麦、キウイやメロンなどの果物、魚卵で症状がでることがあります。

また食物アレルギーと似て非なる症状で、牛乳に含まれるラクトースが消化できない乳糖不耐、鮮度のおちた魚で発症するヒスタミンアレルギー、花粉に似た成分を含む果物に反応して、口や喉が痒くなる口腔アレルギー症候群などがあります。

どんな症状の場合でも、自己診断はせずに、必ず専門医の診断を受けましょう。

赤ちゃん|アレルギーの症状

食物アレルギーの場合、食べてから症状がすぐに出る「即時型」と、数時間から数日食べてから出る「遅発型」に分かれます。

「遅発型」は特定の食べ物を食べ、数時間以上経ってから症状が悪化するため、原因の特定がしにくいのが特徴です。

食物を消化する機能や腸粘膜の吸収機能が未熟なことが原因と考えられ、成長とともにこれらの機能が発達すると、原因食物を食べられるようになることが多いといわれています。

しかし、食物アレルギーを放っておくと、症状は悪化して治りにくくなります。

また、ある程度成長してから急に特定の食物にアレルギー反応を起こすようになる場合もあります。

アレルギーの症状のなかで最も危険なのは、アナフィラキシーショックといって、意識を失ったり呼吸困難に陥るなど命にかかわる症状です。

アナフィラキシーショックは、原因となる食べ物を飲食したり、吸い込むことにより、けいれん、呼吸困難、顔面蒼白、意識障害、血圧の低下、意識喪失などの重篤な症状がでます。

ピーナツアレルギーの人が、ピーナツを食べた恋人とキスして、アナフィラキシーショックを起こし、死亡したというニュースを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

この他にも、

  • 皮膚の赤み・かゆみ
  • じんましん
  • 湿疹
  • おむつかぶれ
  • しもやけといった皮膚に出る症状
  • くしゃみ・咳
  • 喉の腫れ
  • 呼吸困難
  • 喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューする)
  • 声がかすれる
  • 鼻水などの呼吸器系の症状
  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢
  • 便秘
  • 血便
  • 口内炎
  • 食欲不振

といった消化器系の症状と、アレルギーの症状は本当に多岐にわたります。

また、毎回必ずしも同じ症状がでないこともあります。

私の息子はラクトースの遅発性アレルギーがあり、乳製品を食べるとアトピー性湿疹が出ますが、顔に出たり、脚に出たり、お腹に出たり、と毎回出る場所が代わります。

命の危険はないのですが、湿疹がひどくなると痒みで夜泣き&寝不足になり、体調を崩すので、症状が軽いから対応しなくていい、というわけではありません。

アレルギーの検査

赤ちゃんのアレルギーを疑ったら、小児科でもアレルギー科がある病院で診てもらうのが安心です。

特に、アナフィラキシーを発症するほどの強いアレルギーであるならば、専門医による的確な指導の元での治療が必要となってきます。

アレルギーの原因を確定するには「血液検査」が一般的です。採血して、卵や牛乳など、何に対してアレルギー反応を起こす可能性があるかを調べます。

ただし、血液検査で陽性反応が出ても実際に食べられたり、逆にアレルギー症状がでるのに陽性反応が出ない場合もあります。

私の息子は血液検査の結果では乳製品のアレルギー(カゼインアレルギー)はないのですが、5歳をすぎても乳製品でアトピー性湿疹が出ます。

成長とともに少しずつは食べられるようになってきましたが、3日連続でアイスクリームを食べたり、市販のピザを食べると、顔や耳、手足に湿疹が出ます。

ただ不思議なことに、反応が出るのは牛乳製品だけで、羊乳や山羊乳のヨーグルトやチーズを食べても、湿疹は出ません。

専門医によると、羊乳は牛乳よりラクトースが多いぐらいで、牛乳だけに反応するのはおかしいそうですが、実際に息子は羊乳・山羊乳であればかなりの量を食べられます。

逆に、友人の子どもは、検査結果では、アナフィラキシーを起こしてもおかしくないほど、小麦アレルギーの数値が高いのですが、パスタもうどんも普通に食べられるそうです。

つまり、血液検査の結果だけで一喜一憂せず、信頼できる医師の指導のもとに、実際の子どもの症状に対処していく必要があるのです。

血液検査の結果を踏まえて、原因と思われる食物を1〜2週間程度試験的にやめてみる「食物除去試験」や、食べさせてみて症状がでるかどうかをみる「食物負荷試験」によって診断が確定されます。

この検査は重いアレルギー症状がでることもあるので、専門医の観察のもとで実施され、必要に応じて入院処置がとられることもあります。

アレルギーはどうやって治療するの?

検査で食物アレルギーの診断が出て、原因の食べ物が特定されたら、対応が必要になります。

アレルギーの原因となる食物を一切与えない完全除去と、原因となる食物を少しずつ食べさせる経口免疫療法の2種類があります。

絶対に自己流の除去食や経口負荷はせずに、きちんと医師に相談して治療を進めましょう。

従来一般的だった完全除去は、一定期間アレルゲンとなる食品に触れないことで、体がその食品への反応を忘れるのを待つという考え方、経口免疫療法はその逆に、体が気づかないほどの少量から徐々にアレルゲンの摂取量増やしていき、普通に食べられるようにするものです。

昔の武士が毒に体を慣らしたのと同じ考え方ですね。

赤ちゃんや小さい子どもが湿疹で寝られなかったり、お腹が痛くて泣くのは、親にとっては本当に辛いことなので、医師との信頼関係はとても大切です。

うちの場合、息子は母乳でアトピー性湿疹が出始め、私が牛乳製品の摂取をやめて、少しはましになったものの、離乳食を始めたときは全身に湿疹が広がり、肌は赤く、粉を吹いていました。

離乳食を食べさせても、乳製品はもちろん、卵、大豆、肉、魚、すべてのたんぱく質に反応して、膝の裏、耳たぶ、首の皮膚が切れ、かといってすべて除去すると栄養失調になってしまうので困り果てて、8ヶ月のときに専門医を受診しました。

血液検査の結果は食物アレルギーはないとの診断だったので、肉、魚、卵を一つずつ、医師の指導の元、ごく少量お粥に混ぜて食べさせ、1歳半になるころには、牛乳以外は普通に食べられるようになりました。

我が家はアレルギーではありませんでしたが、医者からもらった指導要領はアレルギーのある子どもの経口免疫療法と同じものでした。

特にアレルギーの原因になる食べ物は、加工食品や缶詰などに、卵、牛乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生の「特定原材料」である7品目を表示するよう、食品衛生法で義務づけられています。この特定原材料は、特に「アナフィラキシー」を引き起こすものとして注意が必要なので、購入する際に注意が必要ですが、例えば、卵アレルギーだから他のものも食べない、などと過剰反応する必要はありません。

経口免疫療法の途中や、知らずに食べてしまってアレルギー症状が出てしまったら、抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏、気管支拡張薬などの薬で症状を和らげます。

また、症状を予防するために、普段から飲み薬や吸入薬を使うことも大切な治療法です。

処方された薬を勝手にやめたりすると、アレルギーの症状を逆に悪化させることになります。

特にステロイドは使いたくないと思うママが多いでしょうが、ステロイドを使わずに湿疹や痒みを長引かせることで、よけいに皮膚のバリアが壊れ、細菌感染など別のトラブルのもとになることがあります。

表面がきれいになったからといってやめてしまわず、医師に指示されたとおりに続けましょう。

また、ステロイドを使うことに抵抗がある場合は、医師と相談して他の薬を使うこともできます。

アレルギーの症状は薬で一時的に抑えることができても、度々再発します。

アレルギーを根本的に治療するためには、原因アレルゲンや悪化因子を突きとめ、生活のなかでアレルギーとうまく付き合っていくことが大切です。

まとめ

食物アレルギーと診断が出ても、悲観したり罪悪感を感じたりすることはありません。

乳幼児の食物アレルギーの多くは、消化器官の成長と共に改善されることが多いのです。

我が家も少しずつ乳製品を食べられる量が増えていますし、症状も軽くなってきています。

またインターネットの料理サイトでも、アレルギー対応食には見えないようなお料理やケーキのメニューがたくさん紹介されています。

乳製品は植物性の代用品への置き換えが比較的簡単にできますし、卵なしでもケーキやクッキーは思いのほか簡単に作れます。

グルテンアレルギーの場合は、和食&和菓子(栗まんじゅうはだめですが)、ゼリーなどが食べられます。

食事やおやつが楽しくなる工夫をするのは大変と思いがちですが、慣れてしまえばそう大変でもありません。

お菓子やお料理のレパートリーが広がるというメリットもあります。

だめなことにフォーカスするのではなく、こうしたら大丈夫、これならOKとできることを数え、アレルギーを悲観しすぎずに、うまくつきあっていくことが、アレルギっ子のパパとママに一番大切なのではないでしょうか。


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