「あのー、日焼け止めと化粧下地って、どっちが先なんですか?」
私が化粧品のBA時代にお客様から受ける質問のベスト5に入るといっても過言ではないほど、よく受ける疑問の1つでした。
確かに肌への負担や日焼け止めの効力を考えると、どちらが先が良いのかわからなくなりますよね。
そこで今回は紫外線対策本番の夏が近づいている今こそ!あらためて日焼け止めと化粧下地の順序や正しい夏のメイク方法などについて詳しくお話ししていきたいと思います。
日焼け止めと化粧下地どっちが先なの?
どちらが先か迷っているお客様の理由として「日焼け止めを後につけた方が、より外側から肌をガードしてるわけだから紫外線からしっかり守れそう」といったものが多くありました。
なるほど。
確かに言われてみればそんな気もしますが…でも答えをズバリ言ってしまうと「日焼け止めが先」が正解です。
当時も使用順序を説明する際は「日焼け止め→化粧下地→ファンデーション」の順でつけることを必ずお客様にお伝えしていました。
この順序にはきちんとした理由があります。
日焼け止めを先につける理由
日焼け止めの効果をしっかり引き出すため
日焼け止めの効果をしっかり引き出すためには、顔全体にムラがないようにつける必要があります。
しかし仮に化粧下地の後に日焼け止めをつけてしまうと、先につけた下地が邪魔をして日焼け止めの伸びやツキが悪くなってしまいます。
必ずスキンケア整えた後の肌に日焼け止めをムラなくつけるようにしましょう。
化粧下地の目的
化粧下地の目的はファンデーションのノリと持ちをよくするためです。
ならばファンデーションの直前には日焼け止めではなく化粧下地が鉄則ということ!
誤って、化粧下地→日焼け止め→ファンデーションの順につけてしまうとファンデーションがヨレたりうまく肌にのらないこともあります。
まして化粧下地→ファンデーション→日焼け止めの順につけてしまうとファンデーションが崩れてしまったり、ひどいヨレ方をしてしまうのでやめてくださいね。
持続性の相乗効果を得るため
ファンデーションの持続性を高めるのも化粧下地の役割。
ファンデーションの持続性が高まればファンデーションにも入っている日焼け止め効果にも持続性がでます。
そしてファンデーション自体にも化粧下地やその下につけている日焼け止めの持続性を高める効果もあるのです。
つまり正しい順序でつけることで、それぞれの持続性を高め合うという相乗効果につながります。
そしてこれが強固な紫外線防止効果になるのです。
「日焼け止めが先」にはデメリットがある?
「日焼け止めが先」が正解とお話ししてきましたが、実は日焼け止めを先につけることにも多少のデメリットが考えられます。
例えば「顔が白浮きしやすい」「肌や毛穴への負担」といったことです。
特にSPFやPAの数値が高めのものでリゾート向けのウォータープルーフタイプのものなどは紫外線防止力が高い分、白浮きや毛穴詰まり、乾燥などのリスクも高まってしまいます。
特にこうした強力な日焼け止めには紫外線吸収剤が入っていることも多く、白浮きの原因はこれが大きな理由でもあります。
また強力日焼け止めをつけると肌がカサつくといったケースが多いのも紫外線吸収剤が関係しています。
理由は紫外線を吸収する膜を肌に張ることで紫外線の熱がそこに篭ってしまい、肌に熱を与え続けてしまうことで水分蒸発を起こして乾燥を招いてしまうからなのです。
でも安心してください。
これらの問題点にはそれぞれ改善策があります。
白浮き改善策
使用するファンデーションをワントーン暗めにする
ファンデーションの色味で調節して白浮きを防ぎましょう。
紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを使う
白浮きの原因でもある紫外線吸収剤がフリーのものなら、白浮きしにくいし乾燥もしにくいでしょう。
肌への負担改善策
日焼け止め効果のあるBBクリームを使う
日焼け止め+化粧下地+ファンデーションといったように、ベースメイクを何重にも重ねることによって、どうしても厚塗りになってしまい毛穴詰まりなど肌荒れの原因になりやすいので、日焼け止め入りのBBクリームを使うようにすれば、これ1つだけでベースメイクが完成するので重ね塗りの負担が少ないでしょう。
また保湿成分が含まれているBBなら乾燥対策にもなります。
そもそも両方つける必要あるの?
今までさんざん日焼け止めと化粧下地の順序について説明してきましたが、海や山などのレジャー時ならともかく、日常生活での使用ならば必ず両方必要なわけではありません。
①日焼け止め効果のある化粧下地。
もしくは
②化粧下地効果もある日焼け止め。
この2つのどちらかでかまわないでしょう。
後に使用するファンデーションと相性のいい方を選んでください。
日焼け止め下地または日焼け止めの正しい使い方
肌をしっかり整えておく
日焼け止めや日焼け止め下地をつける前の肌に潤いがないと、伸びが悪く肌にきちんと密着しないので日焼け止め効果が半減してしまいます。
もちろんその後につけるファンデーションの持ちも悪くなるので、スキンケアでしっかり保湿して肌を整えてからつけるようにしましょう。
部分的に重ね塗り
顔全体に日焼け止め下地や日焼け止めをなじませた後に、紫外線に当たりやすい鼻や頬骨の高い部分などに、さらに重ね塗りをするようにしましょう。
きちんと適量をつける
「たっぷり使うのはもったいない」「しっかり塗ると重たく感じる」といった理由で少量しか塗らないと量が足りずムラづきの元に。
日焼け止め効果もきちんと得られなくなるので、ケチらずに適量をしっかりつけるようにしましょう。
適量の基準量はクリームタイプのものならパール粒2粒くらい。
リキッドやミルクタイプなら500円玉くらいです。
最低でもこのくらいを顔全体になじませるようにしてください。
こまめに塗り直す
夏場は汗や皮脂の分泌も多いので特に日焼け止めが取れやすくなります。
できれば身体なら2〜3時間に1回の頻度で塗り直すのがベスト。
スプレーやミストタイプの日焼け止めならこまめにつけやすいですね。
日焼け止めは塗り直しが大切!簡単で正しい日焼け止め塗り直し法
日焼け止めはこまめに塗り直すのが最も効果的です。
ですが身体ならともかく、顔の塗り直しとなると、ただ上から塗り足してしまうとメイクがよれたり崩れたりする恐れがあるので難しいですよね。
そこで、メイクをしていても簡単に綺麗に日焼け止めが塗り直しできる方法をいくつかご紹介しましょう。
スプレータイプ
メイクの上から使えるスプレータイプの日焼け止めなら、メイクを崩す心配もありません。
スプレー後、手のひらで肌に押さえ込むようにしてなじませるとしっかり密着するので、メイクも崩れず持続性もUP。
UVパウダー
今まで日焼け止めが肌に合いにくいという人にも、肌に負担がかかりにくく軽い使用感なので気軽に重ね付けができます。
特に皮脂崩れを起こしてテカりやすいTゾーンは紫外線が当たりやすい部分でもあるので、化粧直しも兼ねてしっかり紫外線対策ができますね。
メイクスポンジ
メイクが汗や皮脂で崩れてしまっている状態なら、綺麗なスポンジでファンデーションと一緒に皮脂を拭き取っていきましょう。
そして指先ではなく手のひらにミルクやジェルタイプの日焼け止めを軽く伸ばして、頬骨など紫外線が当たりやすい部分を中心に、手のひらについた日焼け止めを軽くポンポンと押さえていきましょう。
そしてパウダーやパウダリーファンデなどで仕上げてください。
目から下のメイクを乳液でオフ
BAの頃、お昼休みの休憩時間などにメイク直しとしてやっていた方法です。
メイク崩れが酷いようなら、いっそメイクオフした方がしっかりと日焼け止めを付け直しでき、メイク直しも綺麗にできます。
目から下ならアイメイクなどはそのままなので時間もそこまでかかりません。
そして乳液はクレンジング兼保湿の効果があるので、メイクオフした後はすぐに日焼け止めなどベースメイクができます。
目から下に乳液をクルクルと肌になじませて、ティッシュなどで優しく拭き取りましょう。
乾燥肌の人は乳液を薄く肌に伸ばしてなじませて。
その後に日焼け止めや下地など順序通りにメイクしてください。
まとめ
いかがでしたか?
夏の強い日差しの中で日焼けを気にせず楽しく過ごすためには、正しい順序で日焼け止めをつけることがとても大切です。
順序を間違えると日焼け止め効果だけでなくメイクも崩れやすくなってしまうので注意してくださいね。
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