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妊娠後期になってくると、いよいよ本格的にお腹が大きくなってきます。その頃の妊婦さん達が大変だと感じる日常の動作に「靴下を履くこと」が上位に挙げられます。毎日行う当たり前のことができなくなるなんて考えただけでも困ってしまいますよね。
そこで今回は妊婦さんの靴下が履けない対策についてお話ししていきます。
靴下が履けなくなりやすい人
とはいえ、全ての妊婦さんが必ず靴下が履けなくなるわけではありません。
靴下が履きづらくなってしまう妊婦さんには2つの共通点があります。
ではそれぞれ詳しく説明していきます。
お腹が大きくなりやすい人
お腹がどれだけ大きくなるかには個人差があります。大きくなりやすい人は妊娠中期頃からすでに後期ぐらいの大きさになったり、双子を妊娠中の人は早い段階で単胎児の妊婦の臨月時のサイズになります。
人よりもお腹が大きくなりやすい人、またお腹の形が前に出っ張りやすい人などは物理的にお腹が邪魔をしてしまい、前にかがんだり身体を折り曲げるといった姿勢が苦しくなるため靴下を履くことが困難になります。
身体が硬い人
そもそも身体が硬く、前かがみの姿勢などが苦手な人は妊娠後期にお腹が大きくなってしまったことでより一層、この姿勢がとりづらくなってしまい靴下が履けなくなってしまいます。特に股関節が硬い人はかなり困難でしょう。
反対にもともと身体が柔らかいという人は、たとえお腹が大きくなりやすいタイプだったとしても靴下を履くのに苦労しない人が多いのです。
靴下を上手く履くための対策
では具体的にどうすれば苦労なく靴下を履くことができるのか?その方法を紹介していきます。
ストレッチで身体を柔軟に
もともと身体が硬いという自覚がある人は遅くても妊娠中期頃からストレッチを始めるようにしましょう。
特に股関節が柔らかければ姿勢次第で簡単に靴下を履くことができます。
また股関節を柔軟にしておくことは安産にも繋がるため、産院からも安産体操として薦められることも多いため一石二鳥ともいえます。
股関節を柔らかくするストレッチ
膝回し
- まず仰向けに寝て膝を立てた姿勢になります。
- 片方の膝を手で持ち、足の付け根(股関節部分)を大きく回します。外回りと内回りを各10回ずつ。
- 反対側の脚も同じように行ってください。
お風呂上がりや寝る前などに行うと効果的です。ただしつわりの時期など、体調が不安定な時期は様子を見ながら行うようにしてください。
女座り・あぐらをかく・イスに座る
両足を片方の側に向けて座る女座りやあぐらをかく姿勢なら手元を足に近づけることができ、靴下が履きやすくなります。
またイスに座って片方の足をもう片方の膝に乗せる姿勢をとるという方法もあります。
これらの姿勢ならお腹を圧迫して負担をかけるということもありません。
靴下を履かなくてもいいように工夫する
外出時、どうしても靴下が履けない場合の手段として靴下無しでも大丈夫なようにする方法です。
冬なら靴の中がモコモコになっていて暖かいムートンブーツなどを履くようにすれば、靴下がなくても寒くありません。
例えばムートンブーツで有名なUGGは通気性もいいので蒸れの心配もありませんし、発祥の地オーストラリアではむしろ足に触れる羊毛の心地よさがわかるということから、素足で履く方が主流です。
他のブーツや冬以外に靴を履く時は蒸れや臭いを防げる通気性の良いインソールを使うといいでしょう。
寒さが心配なら暖かい素材のインソールや遠赤外線のあったかインソール、また靴の中敷に貼るカイロなどもあるので使ってみてください。
誰かに履かせてもらう
最終手段になりますがどうしても自分で履けないというのなら、旦那様や家族の方にお願いするのも1つの手段です。
出産までの一定期間のことなので思い切って甘えてみるのもいいかもしれませんね。
冷え防止の為に靴下を履きたい場合どうすればいいの
靴下を履くのには2通りの目的があります。
1つは先にも述べたように外出時。夏のサンダルの時期はともかく、それ以外の季節なら靴を履く前に靴下やタイツを履くことは蒸れを防ぎ足を保温するためという大切な目的があります。
そしてもう1つは外出や季節に関係なく、足元の保温や保護のために履くということです。
特に女性は冷え性の人が多く足元が冷たくなりがちですし、妊婦なら特に冷えは禁物です。冬はもちろん夏も冷房の影響によって自覚はないけれど身体が冷えている「潜在冷え性」の妊婦さんも多いのです。従って室内にいる時も季節問わず靴下を履いておくことは大切です。
そして足元の冷え防止のためなら靴下以外にも対応策はあります。
例えば冬ならモコモコした暖かい素材のショートブーツ型のルームシューズを履けば足首まで覆われているので靴下兼用として使えますし、履くときに身体を屈めることなくすんなり履くこともできます。
また、膝掛けやフットバス、湯たんぽなど足元を温める様々なアイテムもありますし、湯たんぽとルームシューズが一体化したようなタイプの便利グッズもあるので活用してみましょう。
ここで注意して欲しいのが足が冷えてから靴下を履くのでは遅いです。足が冷える前に靴下を履いて冷えないように予防するようにしてください。
冷えた足に靴下の重ねばきは、かえって自ら熱を生み出し温める力を失わせることにもなるので気をつけてください。
靴下以外で簡単冷え性対策の紹介
足が冷えてしまうのには運動不足などで筋肉量が減り血流が悪くなることが原因にあります。
特に妊娠中は体調が不安定で疲れやすいため運動不足になりがちです。
こうした妊婦の冷え性を靴下以外で改善する方法をいくつかご紹介していきます。
簡単な体操をする
日常生活の中でちょっとした合間にすぐにできます。簡単で即効性があるので試してみてください。
ブラブラ体操
椅子に座っている状態で足をブラブラさせるだけです。足の末端の血流の流れを良くする効果があります。
グーパー体操
足の指を曲げたり開いたりを繰り返します。足先の筋肉を使う運動なので血行が良くなります。
ツボ押し
靴下を履くのが難しい人の場合、足のツボ押しも難しいのでここでは手のツボをご紹介します。
合谷
手の人差し指の骨と親指の骨の合流地点から、やや人差し指寄りにある箇所です。押したときジーンとくるところです。
ここを押すことで血行が良くなり、手足はもちろん肩こりなどにも効果的と言われています。
温冷足湯
根本から足の冷えを改善する足湯の方法です。代謝が上がることで足が自力で温かくなる力を取り戻すことができます。
温冷足湯をするときに用意するもの
- ・両足が入るサイズの桶やバケツ 2つ
- 40度くらいのお湯
- 水
- 注ぎ足し用のお湯
温冷足湯の方法
- 2つの桶(バケツ)の片方に水、もう片方にお湯を入れます。
- 椅子に座って、まずお湯の方の桶に2〜5分ほど足を入れます。
- 次に水の桶に2〜5分ほど足を入れます。
これを5回ほど繰り返し、最後は水に足を入れるようにします。
足が冷え切っている状態なら、42℃くらいのお湯に15分脚をつけて、まずは温めることから始めるようにしましょう。血管が徐々に拡がってジワジワと温まってきます。
また足を冷やさないようにするためには締め付けの強い服や下着や脚を露出した服装は避けて、お腹や腰を冷やさないよう薄着は控えましょう。
そして日頃からウォーキングなど妊婦でもできる簡単な運動を心がけて筋肉量を増やすようにしましょう。マタニティヨガなども血行が良くなり冷え性改善に効果的です。
まとめ
いかがでしたか?
靴下を履くという日常の簡単な行動ができなくなるのは、不便なだけではなく大きなストレスにもなってしまいます。
今回紹介した方法でそのストレスをなるべく回避するようにしましょう。