赤ちゃんの肌に赤い湿疹のようなものがあり、何だか痒そうにしている・・・そんなときは、もしかすると赤ちゃんがダニに刺されてしまった可能性があります。
その場合、赤ちゃんをすぐに病院で連れて行ったほうがよいのでしょうか?
それとも市販の薬を使ってなおせば良いのでしょうか?
いざという時に対処法が分からずに困ってしまわないよう、今回は赤ちゃんがダニに刺されたときの対処法と予防方法についてご説明いたします。
赤ちゃんがダニに刺されたら
赤ちゃんはダニに刺されやすい?
ダニは暗くて温かく、湿気がある場所を好みます。
大人と比べて体温が高く、汗をかきやすい赤ちゃんは格好の餌食。
また布団やカーペット、じゅうたんの中に生息していることが多いので、布団や床の上で寝たりハイハイすることが多い赤ちゃんは、大人よりも刺される危険性が高いと言えます。
赤ちゃんのダニ刺されの症状は?
赤ちゃんに以下のような症状が見られたら、ダニに刺された可能性が考えられます。
赤い湿疹
ダニに刺されると、刺された箇所が赤い湿疹のようになります。
ダニの特徴は2回刺すことですので、湿疹が2箇所以上ある場合にはダニ刺されを疑ってください。
蚊に刺されたときよりも直径が大きめで、中心に芯のようなものがあります。湿疹や1週間ほど消えず、その間にかきむしると跡が残ってしまう可能性もありますので、なるべく触ったり、汗やほこりが入らないように徹底しましょう。
赤ちゃんの皮膚は薄いので、ダニに刺された後に赤みが目立ったり腫れることがあります。
かき壊したり、むやみに触って傷つけないように爪は短くして清潔にしておきましょう。
強い痒み
患部の腫れ
赤ちゃんの皮膚は薄くて敏感なため、刺された患部が大きく腫れることもあります。
患部が熱を持っていたりジュクジュクしている場合は、悪化している可能性があり、完治までに長引いてしまうことも多いです。
腫れているときは熱を持っている可能性が高いので、温めるよりもタオルやガーゼなどを使って冷やしてください。腫れがひどい場合は皮膚科を受診しましょう。
赤ちゃんのダニ刺されの対処法は?
ダニ刺され最初のケア
赤ちゃんの肌にダニ刺されと思われる跡を見つけたら、まずは患部を清潔にしましょう。
流水で優しく洗い流し、タオルかガーゼでポンポンと水分を吸い取ります。
ダニに刺された患部はデリケートで強くこすると赤く腫れてしまう場合がありますので、優しく扱うようにしてください。
また赤ちゃんが患部を掻いてしまっても皮膚を傷つけないように、爪は短く切っておきましょう。
病院を受診すべき?
患部を痒そうにしているときは、濡れたタオルやガーゼを使って、患部を冷やすようにします。
それでも掻いてしまったり、ぐずって寝付けない場合などには、早めに皮膚科を受診してください。
放置しておくと、以下の2つの病気を発症させる可能性があります。
とびひ
細菌感染が合併して水ぶくれのようになり、さらにそれを壊すと「飛び火」のように身体中のあちこちに水ぶくれが広がっていきます。
小児ストロフルス
かゆみを伴った赤い発疹が腕や足などにできる皮膚の病気です。赤ちゃんは虫の唾液成分に対する免疫力が低く、過剰に反応してしまうことが原因で発症すると考えられています。
やってはいけないこと
以下の3点はダニ刺されの患部にやってはいけないことです。
汚れた手や伸びた爪で触らないこと
汚れた手で患部を触ると、雑菌が侵入して化膿したり、感染症にかかる原因になります。
熱い湯をかけないこと
熱い湯は患部を刺激してしまい、痒みが強くなります。
湿疹を潰したり押さないこと
湿疹部分を指で押したり触ったりすると、よけいに肌表面が荒れて治りが遅くなったり、跡が残ったりします。
市販の薬は使ってもよいか?
大人の場合はダニに刺されたら市販の薬やクリームを使用しますが、赤ちゃんの肌はデリケートなため、大人用の薬は刺激が強すぎて肌が荒れてしまうこともあります。
医師の判断が無い限りは市販の薬を赤ちゃんに使用するのはやめましょう。
病院に行けば赤ちゃんでも使える薬を処方してもらえますが、どうしても緊急で市販の薬を使用する場合には、低刺激のベビー用を選んでください。
ただし、本当にダニが原因で無かった場合には薬が効かなかったり、患部の症状を悪化させてしまう可能性もあります。
正しい治療をするためにも、薬を使うときには皮膚科を受診しておくと安心ですね。
赤ちゃんがダニに刺されたときは、まずは患部を清潔にし、痒そうにしていたら濡らしたタオルやガーゼで冷やしてあげましょう。
それでも痒がっていたり、薬を使いたい場合は、一度皮膚科を受診することをおすすめします。
応急処置や自宅で治療する際は、患部はデリケートになっているので優しく触れるようにしてください。
赤ちゃんのダニ刺され対策!予防法は?刺されたときの対処法は?
赤ちゃんがダニに刺されたときの対処法は上に述べたとおりですが、まずは刺されないための予防が大切です。身の回りでダニを増やさないようにするための予防法をご紹介します。
赤ちゃんのダニ刺され予防法1:湿度が上がりすぎないようにする
ダニはじめじめした場所を好みます。
特に梅雨時期はダニが多く繁殖する時期ですので、除湿機を使ったり、晴れの日にこまめに窓を開けて換気するなど、部屋の中の湿度が上がり過ぎないように気をつけましょう。
洗濯物の部屋干しも湿度が上がってしまうため、できるだけ天日干しするのをおすすめします。
最近流行の布団クリーナーの中には、UVライトでダニを死滅させたり、振動を与えてダニの死骸やフンをたたき出す性能がついているものもあります。こういった商品を活用するのも、ダニ刺されを予防するひとつの手です。
赤ちゃんのダニ刺され予防法2:寝具を天日干しする
暗くて温かく、湿気がこもりやすい布団の中はダニの格好の住処です。特に赤ちゃん用のベビーベッドや寝具に使っている布団や毛布は、天気のいい日にこまめに天日干しするようにしましょう。
紫外線には強い殺菌効果があり、ダニの繁殖を防ぐことができます。
天日干ししたあとは、死滅したダニやその排泄物を取り除くため、寝具をしっかりはたき、掃除機をかけるようにしましょう。
ダニの死骸を吸いこまないように、寝具をはたく際はマスクを着用してくださいね。
週に1回天日干しをするのが理想ですが、無理なときは風を通したり、家の中でも日の当たる場所に置いておくだけでも効果があります。
ワンシーズンがおわったら、プロの業者にお願いして布団を丸洗いしてもらうようにするのもおすすめです。
赤ちゃんのダニ刺され予防法3:こまめに掃除する
ダニは人間のフケや古い皮膚、髪の毛や食べかすなどを餌にして繁殖します。
寝具だけでなく、ぬいぐるみやカーテン、ソファなど生息していますので、家の中をこまめに掃除してダニを増やさないように気をつけましょう。
丸洗いして天日干しができれば一番良いのですが、掃除機をかけるだけでも表面にいるダニの数を減らすことができます。
特にカーペットやソファなど汚れが溜まりやすい場所は曜日を決めるなどして、定期的に掃除をするように心掛けましょう。
赤ちゃんのダニ刺され予防法4:高温の場所にしばらく置く
ダニは50度~60度以上の高温で死滅するといわれています。この性質を利用して布団などについてダニを死滅させる方法があります。ひとつは乾燥機を利用する方法。
家庭用衣類乾燥機は温度が高いもので75度くらい、低いものでも55度以上になるものがほとんどですので、乾燥機に30分~1時間程度かければ、ダニを死滅させることができます。
大きめの布団などはコインランドリーを利用しても良いでしょう。
もうひとつの方法は、布団やぬいぐるみなど、ダニがいる疑いがあるものを黒い布や黒いビニール袋に包み、車の中や直接日に当たる場所に2~3時間置いておくという方法。
夏の暑い日などは車内の温度は50度以上にもなるそうです。夏限定の方法ですが、これだと電気代もかかりずにすみます。
いずれの方法でもダニを死滅させたあとは、はたいたり掃除機で吸って死骸やフンが残らないようにしてください。
ダニに刺されたときに正しい処置をするのも大切ですが、まずは刺されないようにするのが一番です。
寝具をこまめに天日干し、乾燥させ、その他の場所に清潔にして、ダニが繁殖しない清潔な区間を保つようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
体温が高くて汗をかきやすく、寝ている時間が長い赤ちゃんは、ダニに狙われやすい条件が揃っています。
寝具や身の回りのものをこまめに掃除して、清潔な環境を整えることが、ダニ刺されの予防に繋がります。万が一刺されてしまった場合には患部を清潔にして様子を見、心配なときには病院を受診するようにしてください。