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赤ちゃんの乳歯は、離乳食を始めたころから生えてきた子もいれば、1歳辺りでやっと生えてくる子もいます。
赤ちゃんによって個人差が大きいようですが、成長を実感して嬉しくなるのと同時に、心配になるのが「虫歯」のこと。
悩んでいるお母さんも多いのではないでしょうか。歯の生え始めはどのようにケアをして、どんなことに注意をすればいいのか、赤ちゃんの虫歯のことについてもまとめましたのでご紹介します。
赤ちゃんの乳歯について
赤ちゃんの乳歯はお母さんのお腹の中にいるころの、妊娠7週目ころに発生しています。
それから妊娠4~5カ月ごろになると、石灰化といって歯が硬くなり、1年ほどかけて乳歯が完成します。
実は永久歯も石灰化するころに作られはじめていて、お母さんのお腹の中にいる間から、ゆっくり長い時間をかけて完成していきます。
乳歯の生え始める時期
赤ちゃんの乳歯は、まず下の前歯(乳切歯)から生え始めます。
生え始める時期は生後6カ月~9カ月が多いとされており、2歳半から3歳ごろまでにゆっくり生えそろっていきます。
歯の生える時期や順序は赤ちゃんによって個人差が大きいです。
筆者の子供は9カ月にしてやっと下の前歯が生えてきました。
遅かったので心配していましたが、遅いからといって栄養が足りていないわけではないので、そこまで神経質になることはないですよ。
乳歯が生えてくる前のケア
筆者の子供は乳歯が生えてくる前に、よだれが多くなり、唇を震わせて唾をとばしたり、歯固めのオモチャをよく噛んでいました。
ぐずることも多かったのですが、今思うと歯がむずむずしてイライラしていたのが原因だったのかもしれません。
歯が生える前はもちろん虫歯になることはありませんが、赤ちゃんの口の周りや口の中を触ってあげて慣れさせておくと、乳歯が生えたときも歯ブラシに抵抗がなくなります。
赤ちゃんの機嫌がいいときを見計らって、仰向けにして、声掛けをしながら楽しく遊びながら行いましょう。
その際は以下のことに注意をしてくださいね。
- 赤ちゃんの口の周りや中を触る時は清潔な手で、爪が伸びていないか確認する。
- 指に清潔なガーセを巻いて、歯ぐきや頬の裏側をやさしく触ってみる。
- 赤ちゃんの口の周りを触ってみたり、上唇をめくって前歯を磨く。
乳歯のケア方法
乳歯が生えてきたら歯ブラシでのケアを始めますが、乳歯はとてもデリケートです。
生まれたばかりの乳歯はやわらかく、エナメル質の厚さは永久歯と比べると1/2と弱いので、赤ちゃん用のブラシの幅が小さくてやわらかい歯ブラシを選びましょう。
歯ブラシを赤ちゃんが持って噛ませている時に安全なように、喉つき防止用のプレートがついているものもあります。
<乳歯のケア方法>
- 食後に白湯や麦茶など、水分をとらせるようにする。
- 湿らせたガーセを手に巻いて、乳歯を優しくつまんでふき取る。
- 赤ちゃん用の歯ブラシを持たせて噛ませたりして、感触をつかませる。
離乳食を食べ終わったあとや、寝る前に実践してみましょう。
最初のうちは、歯ブラシに慣れることが大切です。
乳歯が生えてきたからすぐにケアしなければいけないわけではなく、赤ちゃんの口の中はもともと虫歯菌が存在していないことや、唾液の量が多いため虫歯になる可能性も低いです。
また、1番最初に生えてくる下の前歯は、水分や唾液のおかげで食べカスが残りづらく、上の前歯よりも虫歯になりにくいです。
無理をして歯磨きをするのではなく、機嫌がいいときに遊びの延長として行ってみたり、今後歯磨きを抵抗なく行えるようにすることを目的として行いましょう。
筆者の乳歯ケア経験談
子供って歯を磨かれるのを嫌がるイメージがありませんか?
赤ちゃんも同じで、乳歯ケアを行おうと、仰向けにして歯ブラシを口に持っていくと、すぐに嫌がって歯磨きが進みませんでした。
最初のうちは歯を磨くことよりも、赤ちゃんに歯ブラシを持たせてオモチャとして遊ばせて、口の中に歯ブラシを入れることの抵抗を減らすことが必要だと思いました。
毎日寝る前に続けていくと、慣れてきたのか嫌がらずに少しの間じっとしてくれるようになりました。
赤ちゃんが虫歯にならないように気をつけるべきこと
赤ちゃんの口にキスをしないこと
虫歯菌の中で、もっとも病原性が高いと言われている「ミュータンス菌(SM菌)」は、唾液を介して感染します。
赤ちゃんの口の中にはミュータンス菌などの虫歯菌はいませんが、2歳半ごろまでのミュータンス菌に感染している場合、大人から感染している場合がほとんどです。
大人が使った箸やスプーンの共用、赤ちゃんの口にキスするのは避けましょう。
ついついやってしまいがちなことですが、ママだけではなくパパだけではなく、赤ちゃんと接する機会の多い祖父母にも気をつけるように伝えておいた方がいいかもしれないですね。
甘いジュースやお菓子をあげすぎないこと
外出先や、離乳食で栄養を補えなかった場合などに活躍するおやつですが、おやつを食べすぎると虫歯になる、とよく聞いたことはありませんか?
それは、虫歯菌のミュータンス菌が糖分をエサとして活発に酸を作りだし、砂糖を好むからなのです。
甘いジュースや炭酸飲料などの酸性の飲み物は与えすぎないように気をつけて、欲しがったら欲しがるだけあげるのではなく、時や場所を決めて与えるようにしましょう。
お菓子ですとキャンディなど、長い間口に入れているものは虫歯になりやすいです。
大人も口腔ケアをしっかり行うこと
ミュータンス菌は、乳歯が生え始めてから2歳半ころまでの間に母親や家族から伝播し、早期に定着してしまうと言われています。
定着してしまえば生涯虫歯は住み続け、虫歯に悩むことになってしまいます。
お母さんや家族が虫歯治療や歯周病予防などの口腔ケアをしっかり行うことで、赤ちゃんへの虫歯菌の感染を防ぐことができます。
母乳は虫歯の原因になるの?
母乳には赤ちゃんの成長に欠かせないたんぱく質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれており、赤ちゃんの免疫機能も高めてくれる効果があります。
母乳自体は赤ちゃんの虫歯の直接的な原因にはなりませんが、離乳食を食べたあとなど乳歯に歯垢がついた状態ですと、母乳に含まれる糖質と重なり、虫歯になりやすくなってしまいます。
離乳食を食べたあと、夜眠る前に歯ブラシをして歯垢を落としてあげることで、乳歯の虫歯を予防することができます。
歯磨きをしたあとに母乳を欲しがったら、迷わずにあげるようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
乳歯の生え始めから少しずつ歯ブラシに慣れさせていき、ママやパパの虫歯菌を移さないことが、赤ちゃんの虫歯ゼロの近道です。
自分たちの虫歯予防も、定期検診を受けるなどして気をつけていきたいですね。
子供は歯磨きを嫌がる印象がありますが、赤ちゃんのうちから寝る前は必ず歯を磨く癖をつけたり、歯磨きの大切さを教えていけたらいいですね。