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赤ちゃんがおなかの中にいる時から始まるという「指しゃぶり」。
いかにも赤ちゃんらしくてかわいらしいですが、心配な情報もたくさん目にすることが…。
歯並びが悪くなると言われたり、ママの愛情が足りないせいだと言われたり。
もう指しゃぶりなんか止めさせたい!と思っているママが多いのではないでしょうか。
今回はこの指しゃぶりの原因と、指しゃぶりをしている時の赤ちゃんの心理状態について紹介します。
指しゃぶりを止めさせたい時のポイントも紹介するので、気になっているママはぜひチェックしてみてくださいね。
指しゃぶりが始まる時期 ~発達に必要な「指しゃぶり」
指しゃぶりはいつから始まるの?
赤ちゃんはおなかの中にいるときから指しゃぶりを始めます。
これは生まれてきてからおっぱいを吸うための練習だと考えられています。
生まれてきた赤ちゃんは「吸啜(きゅうてつ)反射」という、口の周りに触れたものには吸いつこうとする本能を持っています。
赤ちゃんが教えられなくても母乳やミルクを飲むことができるのは、この本能によるものです。
この「吸啜反射」は生後2~3ヵ月くらいまで活発に働きます。
この時期に偶然口の周りに触れた手や指に吸い付こうとすることで、指しゃぶりが始まっていきます。
発達に欠かせない「指しゃぶり」の時期
生後2~3ヵ月から始まっていく指しゃぶり。
赤ちゃんはこの時期、指を吸うことで口の中で吸う力加減を学んでいるのです。
だんだんと手や指だけでなく、足にまで吸い付くことも!
でもこのことで、どこに触るとどのような感覚が生まれるのかを知り、「自分の体」という意識が育っていくのです。
これはとても大事な成長の過程なので、無理に止めさせないようにしましょう。
指しゃぶりの原因は愛情不足?赤ちゃんの心理状態
発達の過程で見られる「指しゃぶり」。
これは赤ちゃんからの何らかのサインである可能性もあります。
「もしかして愛情が足りていないから?」と自分を責めてしまうママもいるのではないでしょうか。
そんな心配はありません。
赤ちゃんの指しゃぶりには次のような理由が考えられます。
1:おなかがすいている
赤ちゃんが指しゃぶりをしている時にはおなかがすいていることが多くあります。
お腹がすいてきたなと感じると、無意識に指をくわえて授乳の準備を始めるのです。
そろそろ授乳の時間だな、という時に気が付くと赤ちゃんが指を吸っていることがあるはずです。
2:不安になっている
赤ちゃんにとっては毎日が新しい出会いの連続です。
そんな新しい刺激は赤ちゃんの成長につながりますが、同時に不安も呼び起こします。
赤ちゃんはその不安を指しゃぶりで落ち着かせようとするのです。
決して愛情が足りないから不安になるのではありません。
赤ちゃんは指しゃぶりをすることで、お母さんのおっぱいの感触を思い出そうとするのかもしれませんね。
3:眠くなっている
赤ちゃんは眠りにつくのが苦手です。
眠りにつくためのきっかけとして安心できる指しゃぶりという方法をとることがあります。
お母さんのおっぱいに吸い付くことで安心して眠りたいという気持ちの表れかもしれません。
4:歯の生え始めでかゆい
生後5ヵ月くらいになると、赤ちゃんの口に歯が生え始めます。
この歯が生え始めるタイミングは歯茎がむずがゆく、指しゃぶりや指をかんだりして気を紛らわそうとしていることがあります。
この歯の生え始めの時期にあった歯固めなども売られているので、それを与えるのもいですね。
赤ちゃんの指しゃぶりの心配点は?
さまざまな理由で赤ちゃんは指しゃぶりをします。
ほとんどの場合、赤ちゃんが成長して4歳頃になると指しゃぶりは消えていきます。
4歳以前の指しゃぶりは「健康な成長の証拠」としている専門家もいます。
しかし、指しゃぶりには心配な点も…。
以下に指しゃぶりの心配な点を紹介します。
吸いだこが出来てしまう
指しゃぶりをしているときに、吸い付く力が強すぎて指に「吸いだこ」が出来てしまう赤ちゃんがいます。
また常に指をなめているので、皮がふやけた状態になっていることも。
そんな時は要注意です。指しゃぶりを控えるようサポートしていく必要があります。
歯並びが悪くなる
指しゃぶりを続けていると歯並びや噛み合わせに問題が出ると心配する声もあります。
乳歯が生えそろってからも指しゃぶりが続いていると、前歯に隙間ができたり、噛み合わせの問題から発音に支障が出たりすることがあるようです。
また、出っ歯になり、口呼吸の癖がついてしまうとの指摘もあります。
口呼吸をしていると唾液が乾いてしまい、ウィルスなどに感染しやすくなるという情報も。
もしそんな状態になっていたら気を付けた方が良いでしょう。
衛生面の心配
赤ちゃんは自分で手を洗うことができません。
そのため細菌やウィルスのついた手をそのまま口に入れてしまい、病気に感染してしまうことも…。
また、よだれがついたままになってしまい、口の周りや手がかぶれてしまうこともあります。
柔らかなガーゼや、ウェットティッシュでこまめに拭いてあげることが必要です。
もし炎症がひどいときには皮膚科を受診することも必要です。
4・5歳になっても指しゃぶりが続いている
空腹や眠いなど、生理的な欲求を言葉にできるようになり、十分に遊べるようになっている4歳、5歳くらいになっても指しゃぶりが続いているのなら、注意が必要です。
不安や緊張、退屈な状態など、言葉で表現しづらい感情を抱え込んでしまっている可能性があります。
とは言ってもここでママたちが心配になり、注意してやめさせようとするのは逆効果です。
さりげなく遊びに誘ったり、スキンシップをとって安心することで解消されていくことが多いようですよ。
指しゃぶりをやめさせるポイントは?気持ちに寄り添うのがコツ!
成長していくにつれてだんだんとなくなっていくと言われている「指しゃぶり」。
でも心配な点が多く、止めさせたい…と思うママは多いでしょう。
ここでは指しゃぶりを止めさせるためのポイントを紹介したいと思います。
手や指を使う遊びを取り入れる
指しゃぶりを止めさせるためには、まずは手を口に運べないようにしてみましょう。
手を使う遊びを取り入れると効果的です。
手を使う遊びには次のようなものがあります。
- 手遊び歌
- 工作
- ブロック
- シール遊び
- 粘土や砂遊び
特に粘土や砂遊びは、指しゃぶりをしている時と似ている「やわらかい」感触を得ることが出来て、心を穏やかにしていく働きがあるのでお勧めです!
たっぷりのスキンシップ
不安や緊張が高まったり、寂しくなったりしたときに起こるスキンシップにはママやパパのスキンシップが何よりも安心して落ち着けるものです。
そんな状態のときは、無理に止めさせず、ぎゅっと抱きしめたり、手を握ったりしてあげましょう。背中をポンポンするのもよいですね。
笑顔で「あなたのことが大好きだよ」ということを伝え、安心させてあげてください。
指しゃぶりを叱らない
指しゃぶりを止めさせたくて、「お口にいれちゃだめ!」なんて大声で注意するのは逆効果です。
なぜなら指しゃぶりをしている本人は無意識なことが多いからです。
そのため、注意されても「急に大声で怒られた…」と、ドキドキしてしまい、かえって指しゃぶりが悪化してしまうことも。
指しゃぶりを見つけても叱らず、さりげなく遊びに誘ったり、興味を他のものに移すようサポートすることが大切です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
心配なこともある指しゃぶりですが、成長の一面でもあります。
特に赤ちゃんの指しゃぶりは無理やり止めさせるのも問題があります。
でも赤ちゃんが成長してくるにつれ、「早く止めさせたい」という声をよく聞きます。
そんな時は焦らず、指しゃぶりをしなくても満足できることがあるよ、と遊びやスキンシップで伝えていくことが大切です。
ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね。
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