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はたくとお肌がサラサラして、ほんのりいい香りが漂うベビーパウダー。
昔は赤ちゃんのあせも対策やおむつかぶれ対策によく使われていたそうです。
確かに、ベビーパウダーを使ったときのあのサラサラ感は、ぜひ赤ちゃんにも使ってあげたくなるほどの気持ちよさですよね。
しかし、最近では赤ちゃんにベビーパウダーを使うのは良くないとされているのをご存知でしょうか?
病院の沐浴指導でも、ベビーパウダーは使わないでくださいと指導しているところが多いそうです。
今回は、なぜ赤ちゃんにベビーパウダーを使うのがよくないか、その理由を探ってみましょう。
ベビーパウダーっていったい何?
ベビーパウダーの原料はメーカーや商品にもよりますが、主にコーンスターチやタルクが使用されていることが多いです。
コーンスターチはマシュマロの原料として有名で、調理の際にとろみや粘りを出すために使われるなど、片栗粉に似た性質の食品用の粉末です。
タルクはファンデーションなどの原料に使用される鉱物で、天然由来の素材です。
どちらも、肌に付着しても安全なもので、ベビーパウダー自体があせもを悪化させる原因になるわけではありません。
ベビーパウダーが使われていたのはなぜ?
ベビーパウダーは非常に細かな粒子が特徴で、滑りをよくし、湿気を吸い取る特徴もあります。
そのため、汗を吸い取って肌をサラッと快適に保ったり、衣服やおむつなどと肌との摩擦を和らげる目的で使用されてきました。
あせもは、汗などで湿って柔らかくなった皮膚に、衣類などの摩擦で傷がつくことで起こる炎症なので、ベビーパウダーの特徴は、どちらもあせもの予防には理にかなっており、あせもを防ぐ効果があることは否めません。
特に、赤ちゃんはムチムチとしていて、肌と肌がこすれる部分が多く、汗もたまりやすくて蒸れるため、ベビーパウダーで湿気をとり、摩擦を軽減することは、とても有効な手段の一つです。
じゃあ、なんであせもにベビーパウダーを使わなくなったの?
前述した通り、ベビーパウダー自体は害を及ぼすものではありません。では、なぜ赤ちゃんのあせもに使用しなくなったのでしょうか?
ベビーパウダーを使わなくなった3つの理由
ベビーパウダーが赤ちゃんの汗腺に詰まってしまう
ベビーパウダーの粒子が、赤ちゃんの汗が出る穴を塞いでしまい、うまく排出できなくなった汗が肌を弱らせることで、あせもになりやすくなると言われているのです。
ベビーパウダーが湿気を保ってしまう
ベビーパウダーは、湿気を吸収する作用がありますが、保水力も高いため、吸収した水分がなかなか蒸発せず、ずっとその部分にとどまってしまうことになります。
そうすると、結果的に肌をふやかしてしまうため、あせもになりやすくなってしまうのです。
余分なベビーパウダーが刺激になる
3つ目は、「余分なベビーパウダーが刺激になる」ということです。あせもは、汗で柔らかくなった肌に、衣類などの繊維の刺激が加わり、肌が傷つくことで起こる炎症です。
汗を吸収してサラサラに保つはずのベビーパウダーですが、つけすぎてしまうと、汗によって流れたベビーパウダーがダマになり、それが肌に細かな傷をつけることで、炎症を起こしてしまうのです。
また、すでにあせもになってしまっている部分は、肌に傷がついているため、その傷にベビーパウダーがたまってしまい、かえって治りを悪くしてしまうこともあります。
以上の点から、赤ちゃんにはベビーパウダーを使わないほうがいいと言われるようになりました。
しかしながら、ベビーパウダーは絶対に使ってはいけないということではありません。
場合によってはベビーパウダーを使用するほうがいいこともあるので、赤ちゃんの肌の状態や、あせもの進行具合を見極めることも必要です。
不安な場合には、医師や薬剤師に相談してみるのもいいでしょう。
ベビーパウダーを使わずあせもを防ぐには?
とはいえ、やっぱり不安のあるものが使いたくないのがママ心。
できればベビーパウダーを使わずに、あせもを予防してあげたいですよね。
育児中の忙しいママには、少し大変なこともあるかもしれませんが、ベビーパウダーに頼る前に、以下の方法を実践してみてください。
汗をかいたら洗い流す
タオルなどで汗を拭ってあげることも大切ですが、あせもは汗の水分でふやけた肌に、摩擦などの刺激が加わり傷つくことが原因。なので、タオルでこすると肌を傷つけて、あせもを悪化させてしまうこともあります。
タオルで何度も汗を拭うよりも、お湯でそっと洗い流してあげるほうが肌に優しいのです。
しかし、せっけんを頻繁に使ってしまうと、今度は肌が乾燥してしまうので、せっけんの使用は1日2回ほどにとどめましょう。
また、汗を洗い流した後は、肌の水分をしっかりとふき取ってあげることも大切です。ごしごしと肌をこすらず、タオルをポンポンと押し付けるようにして水分を取りましょう。
汗をかいたら着替える
水分を含んだ衣類は、肌をふやかし、肌を傷つけるうえに、雑菌も繁殖しやすくなります。
汗をかいたらこまめに着替えさせてあげることが大切です。
赤ちゃんに触れる素材を厳選する
衣類はもちろんのこと、スタイやガーゼ、寝具やベビーカーなど、赤ちゃんに触れるものはたくさんあります。
直接は肌に触れなくても、衣類越しに蒸れてしまったり、思いがけず肌をこすってしまうこともあります。
素材選びは慎重に、綿や麻、シルクなどの吸水性に優れた素材を選ぶことをおすすめします。
生地の変更が難しいものの場合は、綿などでできた生地で覆うなどの工夫をすることで、赤ちゃんの肌への刺激を抑えることができます。
そもそも汗をかかせない
赤ちゃんはまだまだ小さな身体ですが、汗が出る穴は大人と同じ数あります。
大人よりも汗の穴が密集しているため、汗が蒸発しにくく、水滴となって肌に付着してしまうのです。
なので、大人は汗をかくほど暑くなくても、赤ちゃんは汗でベッショリということがよくありますよね?少し暑そうだなと思ったら、できるだけ薄着にしてあげることも大切です。
ただし、冷房の効いたところなどでは冷えてしまわないよう、注意してあげてくださいね。
肌を乾燥させる時間をつくる
汗をかきすぎないように注意して見ていても、どうしても蒸れてしまうこともありますよね。
そういうときは、いっそ服やおむつを脱がせてしまい、蒸れから解放してあげるのもいいかもしれません。
お部屋の日当たりがいい場所であれば、肌の殺菌もできて、一石二鳥です♪
ただし、日光に当たりすぎると日焼けをしてしまうので、15分ほどを目安にしてください。
まとめ
着替えやお風呂など、あせもの予防は時間も労力もかかって大変。ですが、あせものかゆみや痛みで苦しむ赤ちゃんを見るのは、ママも辛いですよね。ベビーパウダーは気軽に使えて便利で、しかも害があるわけではありません。
どうしても必要な場合には、たまに使うこともアリだと思います。ただし、肌に異常が出ていない部位にのみ使用し、ベビーパウダーをつけすぎないようにしたり、やむを得ずベビーパウダーをつけた部分は、なるべく早く念入りに洗うなど、使用するときには肌をしっかりと守ってあげられるように注意してください。
赤ちゃんにとってもママにとっても、毎日が快適になるように、時と場合によってあせも対策を使い分けられるといいですね。
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