妊娠が発覚して、一番に困ったこと。
それは、今までのように気軽に薬を使えなくなったことでした。
妊娠前は少し鼻水が出たり、頭が痛くなるとすぐに薬を使っていましたが、それができないとなると…「耐えるしかない!」と夫に言われ、落ち込んだものでした。
ところが、いつもつわりの吐き気止めに使っていたアロマを見て「これは使える!」と思いついたのです。
アロマの中には、鼻水を抑えてくれたり、粘膜を保護してくれる成分を含むものもたくさん!
今回は、花粉症の症状を和らげてくれるアロマをご紹介します。
なんでアロマが花粉症に??
アロマオイル(精油)には、植物から抽出した香りの成分がぎゅっと濃縮されています。
この香りの成分は、それぞれ特徴的な作用を持っており、これを鼻や肺の粘膜から体内に取り込むことで、つらい症状を抑えてくれる役割をするのです。
花粉症におすすめのアロマの使い方は?
吸入法
鼻水やくしゃみが止まらない時や、耳の奥まで痒くなってしまう方におすすめ。
熱湯を入れたマグカップなどに精油を3滴垂らし、その蒸気を鼻からゆっくりと吸い込みます。
バスタオルなどを頭から被り、蒸気をこもらせるようにするとさらに効果的!目に蒸気が当たると精油が刺激となって結膜炎などの原因になる恐れがあるので、必ず目は閉じるようにしてください。
お湯を沸かしてゆったりと蒸気を吸い込む余裕がなければ、マスクに精油を1滴垂らして使用するのもおすすめ。
ただし、精油が直接皮膚に付かないように注意してください。
湿布法
目がかゆくてつらい方におすすめ。
冷水に精油を3滴ほど垂らし、そこにタオルを浸けて絞ります。目を閉じてそのタオルをそっとまぶたに当てて、10分ほど置きます。
目の周りは皮膚が薄く敏感なので、なるべく低濃度で精油を使用してください。
万が一、目やお肌に異常が現れた場合には、すぐに洗い流し、医師の診察を受けてください。
沐浴法
花粉の刺激で全身のお肌がかさついたり、かぶれてしまう方におすすめ。
お湯をはったバスタブに、精油を3~5滴垂らし身体を浸けます。
妊娠中のホルモンバランスの変化と花粉の刺激で、お肌がかなり敏感になっているので、なるべく低濃度で精油を使用してください。
ここに注意!妊娠中は使用できないアロマ精油
女性ホルモンのような作用を持った精油や、蓄積毒性(使い続けると身体に害を与える)精油は、妊娠中には使用できません。
妊娠中は以下の精油の使用を避けましょう。
- クラリーセージ
- クローブ
- シナモン
- ジャスミン
- ジュニパー
- スイートマジョラム
- タイム
- バジル
- ペパーミント
- ミルラ
- ローズマリー
- フェンネル
妊娠中の花粉症におすすめの精油
カモミールローマン
抗炎症効果や抗アレルギー作用があるといわれており、鼻水や目のかゆみにおすすめ。
作用も穏やかで使いやすい精油ですが、妊娠初期の方やキク科アレルギーの方は注意してください。
サイプレス
溜まった体液をスムーズに流す作用を持っており、鼻づまりや粘膜のむくみなどにおすすめ。
ただし、弱い女性ホルモン様作用をもっているため、妊娠6ヶ月未満の方は使用を控えてください。
ゼラニウム
体液バランスを調整する作用があり、鼻水や涙が溢れ出てくるような強い花粉症症状におすすめ。
お肌の皮脂のバランスも整えてくれます。
ティートリー
森林にいるようなすっきりとした気分にしてくれる香り。
粘膜のむくみをとる作用や、空気を浄化する作用があると言われています。
敏感肌の方は、注意して使用してください。
ユーカリ
痰を抑える作用があるといわれ、花粉で炎症を起こした気道を楽にしてくれます。ただし、喘息の持病がある方は使用しないでください。
また、ローズマリーと似た成分を含んでいるため、妊娠中の高濃度での使用は控えてください。
ユーカリの中でも「ラジアタ(ラディアータ)」という種類は作用が穏やかなので、使いやすいです。
ラベンダー
炎症を抑える作用があるので、目のかゆみや皮膚のかぶれ、鼻のムズムズ感が強い方におすすめの精油です。
リラックス効果や安眠効果もあるので、花粉症の症が気になって眠れないときにもおすすめ。
作用もゆるやかで使いやすく、妊娠中におすすめの精油です。
レモン
すっきりとしたシャープな香りで、気分をリフレッシュしてくれるレモン。
空気をきれいにしてくれる作用がある他、集中力もUPさせてくれるので、鼻水や目の異物感で頭がボーっとしてしまうときにおすすめ。
ただし、皮膚を刺激することがあるので、敏感肌の方は注意が必要です。
フランキンセンス
粘膜を保護してくれるという、嬉しい効果があるフランキンセンス。
甘いけれど落ち着きのあるオリエンタルな香りは、花粉症の症状に対するイライラも抑えてくれます。
ベルガモット
ラベンダーと似た作用を持つベルガモット。炎症を抑えてくれる効果があるうえ、すっきりとした柑橘系の香りが親しみやすく、つわり中でも使いやすい精油です。
グレープフルーツ
ベルガモットよりもさらにすっきりした香りのグレープフルーツ。代謝を上げる効果があり、粘膜のむくみを和らげてくれます。
ただし、敏感肌の方は注意。
カモミールジャーマン
前述したカモミールローマンと作用は似ていますが、カモミールローマンよりも肌に対する作用が強いのが特徴です。
花粉の刺激で肌が荒れる方は、お風呂のお湯に入れて使用する他、化粧水やボディクリームなどに混ぜて使うのもおすすめ。
カモミールローマン同様、キク科アレルギーの方は使用しないでください。
コリアンダー
スパイシーで薬のような香りが特徴的なコリアンダー。
頭をすっきりさせて、身体を活性化させてくれます。
粘膜のむくみをとる作用があり、鼻づまりに効果的。
ベンゾイン
バニラのような甘い香りが心をほっこり穏やかにしてくれる精油です。
痰や炎症を鎮めてくれる作用があり、花粉によって呼吸器症状が出る方におすすめ。ただし、アレルギー反応が出る方もいるので、使用には注意が必要です。
この精油にはアルコールが使用されているものが多いため、アルコールに弱い方は使用を控えてください。
レモングラス
シャープな香りで、男性によく好まれるレモングラス。
粘膜のむくみをとったり、気分をリフレッシュしてくれる効果があります。
鼻づまりで呼吸が苦しく、ボーっとしてしまうときにおすすめ。
レモンユーカリ
炎症を鎮める作用があるため、鼻水や目のかゆみがつらい方におすすめ。
香りが強く、皮膚に対する刺激も強いため、低濃度での使用をおすすめします。
ネロリ
炎症を抑えたり、気分をリラックスさせてくれる効果があります。
まれに子宮を収縮させてしまうことがあるので、妊娠初期は低濃度で使用してください。
サンダルウッド
炎症を抑えたり、粘膜のむくみをとってくれる作用があります。
また、利尿作用があり、身体のむくみもとってくれるため、妊娠中に嬉しい精油です。
アトラスシダーウッド
リンパや粘膜を強くしてくれる作用があります。
ただし、刺激が強いため低濃度での使用をおすすめします。
メリッサ(レモンバーム)
特に肌への炎症が強いときにおすすめ。
ただし、逆に刺激になってしまうこともあるため、低濃度で使用してください。
また、緑内障の方や前立腺疾患の方、2歳未満のお子様は使用しないでください。
ホーリーフ
炎症を鎮めてくれる作用があると言われています。
憂鬱な気分を前向きにし、心を強くしてくれるので、マタニティーブルーのときにもおすすめ。
症状によって使い分けを!
つわりがあったり、気分が落ち込んだり、むくみが出たり、肌が弱くなったり…妊娠中はただでさえ、体調は人それぞれ。
花粉症の症状の表れかたも、妊娠前とは違うこともあります。
花粉症対策に使える精油はたくさんあるので、そのときの自分に合った精油を選べるといいですね。
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