赤ちゃんのテレビ視聴は、上手に使えば言葉や動きを覚えたり、ママが忙しいときの手助けになりますが、使い方を間違えると視力低下やサイレントベビーなどのリスクを引き起こす可能性もあります。
今回は赤ちゃんにテレビを見せはじめる時期やテレビのメリット・デメリット、赤ちゃんとテレビとの距離が近いときの対策などをご紹介します。
気になる項目があれば、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんにテレビは危険なの?視力に影響があるのは本当?
まずは赤ちゃんにテレビを見せることで得られるメリット・デメリットについて見て行きましょう。
赤ちゃんにテレビを見せるメリット
楽しく過ごせる
ママが家事などをしている間、通常はぐずったり泣いたりしますが、好きなテレビを見せておくとにこにこと楽しそうに待っていてくれます。
ママがいっしょにいるときでも、音楽に合わせて声を出したり動いたりしている姿を見ると可愛くて、ついついテレビを見せたい気持ちにもなってしまいます。
言葉や動きを覚える
毎日同じような番組を見ていると、登場人物の言葉や動きを覚えて、話したり、身体を動かしたりするきっかけになることがあります。
実際、初めて喋った言葉がテレビのキャラクター名だという子も多いみたいです。
ママの家事がはかどる
実際赤ちゃんがテレビに集中してくれると、ママはその時間集中して家事を行うことができて楽です。
好きな番組を録画していつでも見られるようにしておくと、赤ちゃんが泣きやまないときやぐずったときなどにも役に立ちますよ。
ママ友との会話に困らない
保育園やご近所のママ友と話をするときに必ずといって良いほどテレビ番組の話がでてきます。
その時にみんなが見ている赤ちゃん用の番組を自分だけ見ていないと、会話についていけなくなることも。
ひとつ前の家事がはかどるというのもそうですが、赤ちゃんにテレビを見せるのは、ママにとってもメリットがあります。
赤ちゃんにテレビを見せるデメリット
視力の低下
テレビを見ることによって視力に影響があることは否めません。
長時間見ているとさらにその影響は強くなります。
また画面に近づいてみることによって近視や乱視になり、小さい頃からめがねが必要になってしまうかもしれません。
サイレントベイビーのリスク
サイレントベイビーというのは笑ったり泣いたりしない赤ちゃんのことを言います。
テレビは一方的に情報を与えるだけのツールであるため、赤ちゃんは受け身になってしまいがちです。
テレビを見ないときはできるだけ親子間で双方向のコミュニケーションを取るようにしてください。
脳が興奮して生活リズムが乱れる
テレビを見続けているとテレビから流れる電波や音、色などによって脳が興奮状態になり、遅い時間になってもなかなか寝付けないということがあります。
テレビを見せるときは時間帯にも注意しましょう。
テレビがないと癇癪を起こすようになる
赤ちゃんがおとなしくしていてくれるからといって、あまりテレビに頼りすぎると、いざテレビをつけていないときに大泣きしたり、ぐずったりして、テレビのない生活ができなくなる恐れがあります。
思考・理解・記憶力に遅れが出る
テレビをずっとみていると自分で考える機会が減少するため、思考・理解・記憶力に遅れが出る可能性があるといわれています。
しかしこれはテレビばかり見てコミュニケーションが減ることで起こる問題ですので、1日のうちに多少テレビを見る時間があっても、他の時間でしっかりコミュニケーションを取れていれば大丈夫です。
赤ちゃんにテレビを見せてもいいのはいつから?
日本小児科医会の提言では、「赤ちゃんのテレビは2歳まで控える」とされていますが、実際問題、赤ちゃんが2歳になるまで全くテレビを見せない生活を送る、というのは不可能に近いように思います。
親が育児の息抜きにテレビを見たいと思うこともあるでしょうし、忙しい時間にぐずったりしたら、赤ちゃんにテレビを見せることについて得られる効果は、上記のようにメリットとデメリットの両方がありますので、全く見せない、というのが良いわけではなく、適度に見せるのが良いでしょう。
しかし、長時間見せるとデメリットのほうが大きくなってしまうため、2歳までは1日1~2時間以内にする、など基準となるルールを決めましょう。
テレビ以外の時間は一緒に身体を動かして遊んだり、絵本を読んであげたりと、親子間のコミュニケーションを増やすようにしてください。
赤ちゃんがテレビに近い時どうすればいいの?近づき過ぎない工夫は?
赤ちゃんがテレビに近づく理由は?
赤ちゃんは明るい方や動くものに興味や関心が強いため、テレビの中で人やキャラクターが動いていると、そちらに近寄っていきます。
好きなキャラクターや乗り物が移るとなおさらよく見ようとして近づきますが、月齢が低いうちは視力が未発達なため遠くからだとよく見えず、そのため大人だとびっくりするぐらいの距離までテレビに近づいていることがあります。
赤ちゃんがテレビを近い距離で見ると、どんな影響があるの?
赤ちゃんが近い距離でテレビを見ているからといってすぐに視力が悪くなることはありませんが、光の刺激が強すぎて気分が悪くなってしまう可能性があります。
昔、テレビアニメを見ていた子供たちが光やフラッシュの影響で気分が悪くなってしまったことがありましたよね。
光の刺激はそれくらい脳や身体に影響を与えるので、せめて2~3mはテレビから離れて見させるのが望ましいです。
赤ちゃんがテレビに近付きすぎない工夫とは?
赤ちゃんが言葉を話せない時期は「テレビから離れてみようね」と呼びかけても、赤ちゃんは理解できないことがほとんどです。
ここでは赤ちゃんがテレビに近づきすぎないようにするための対策をいくつかご紹介します。
テレビの前にベビーサークルや柵を設置する
物理的にテレビに近づけないようにしてしまう方法です。
ベビーサークルや柵をわざわざ買わなくても、家にあるテーブルやその他の家具をテレビの前に置いてしまうのも手です。
段ボールを柵代わりに利用するケースもあるそうです。
テレビボードを高めのものにする
赤ちゃんがはいはいで移動したり、お座りしたりと、大抵床にいることがい多いので、テレビボードを高めのものにすると、自然と赤ちゃんとテレビとの距離が離れます。
テレビを直接触ったりしないためにも良いですね。
テレビを見る位置を決める
ある程度大人の言うことが理解できるようになってきたら、テレビを見る位置を決めましょう。
シールを貼る、家具を置くなど目印を決めて、ここから前に出ない、というルールを作ると分かりやすいですね。
丁度いい場所に子供用のイスを置いてあげて、テレビを見るときはここに座る、と決めるのも良いですね。
近付きすぎたら、テレビを消す
テレビを見る位置を決めてもどうしても近づこうとする場合は、一定距離以上に近づいたらテレビを消して、近づいたらダメだということを教えてあげましょう。
大人でもそうですが、夢中になると無意識のうちについつい近づいてしまいますので、周りの人が注意してあげましょう。
人工芝を敷く
ベビーサークルや柵を置く案の変化形で、テレビの前に人工芝を敷く、という手もあります。
下がチクチクするためハイハイが出来ず、赤ちゃんが嫌がって近づかなくなります。
赤ちゃんがテレビを見ているときもなるべく近くで一緒に見るか、目の届く範囲にいて、何かあればすぐに近づけるようにしていてください。
赤ちゃんもテレビを近くで見てはいけない、ということが最初は理解できなくても、何度も言い聞かせたり上記のような対策を続けていけば、次第に理解してくれるようになります。
なるべく悪影響のない範囲でテレビと上手に付き合っていけると良いですね。
まとめ
いかがでしたか?
テレビはなるべく赤ちゃんが2歳になるまでは見せないほうが良い、と日本小児科医では提言していますが、テレビを見ることによって得られるメリットもあります。
赤ちゃんの健康や成長に影響がない程度に、視聴時間やテレビとの距離を決めて、上手く子育てに取り入れられるとママも助かります。
ルールをどのように決めるかはパパや他の家族とも話し合って協力していけると良いですね。