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赤ちゃんが生まれて幸せいっぱいのはずが、何だか気分が落ち込んでばかり…。
家事もなかなか手につかない…。
それはもしかすると「産後うつ」の症状かもしれません。
そんな時、ママの一番近くで支えることが出来るのは夫であるパパ。
しかしその頼りになるはずの夫が、もしかしたら産後うつの原因になっている可能性も?!
ここでは産後うつの症状や対処法とともに、原因になりやすい夫の行動について紹介します。
もし産後うつになったとしても大丈夫!
ポイントとなるのはコミュニケーションです!
パパとママが協力し合いながら赤ちゃんを囲んだ幸せな家庭を築きましょう!
もしかして産後うつ?産後うつの症状とは
「産後うつ」って何?
「産後うつ」は一般的な「うつ病」と同じように、気分の落ち込みや何もできないような強い倦怠感が症状として見られます。
産後うつに特徴的な訴えとして見られるのは次のような内容があります。
- 育児への不安
- 家事への不満と焦燥感
- 子供の発達と健康についての過剰な心配
- 母親としての自信喪失
産後うつ病の多くは退院した後になって発症することが多いと言われます。
退院後、自宅に戻ってから「いつもと違う」と思ったら要注意です。
発症するのはいつ?
産後うつは出産後の1~3ヶ月に発症することが多いと言われています。
しかし実際にはもう少し早い時期に兆候が見られるとの研究もあり、早く気付くことができる病気でもあります。
早めの診断・治療が重要
産後うつは気づかれずに重症化することが問題になっています。
なぜなら、先ほど挙げた産後うつの特徴は、多かれ少なかれ赤ちゃんを持つお母さんたちが心配に思っていることだからです。
そのためドクターや看護師、助産師、さらには家族にまで「異常」と思われず、見逃されて悪化してしまうことがあるようです。
育児ノイローゼからの自殺や心中、虐待などの痛ましい事件の背景には、この産後うつが隠れている可能性が高いと言われています。
また重症化した場合、日常生活に支障がない程度まで回復するまで1年以上かかる場合もあり、なおのこと早期発見が大切になってきます。
※参考:日本産科婦人科学会
こんな様子には要注意! 産後うつを早く見つけるには
赤ちゃんがうまれて幸せいっぱいのはずのママ。
でもこんな様子があったら要注意です。産後うつになりかけているのかもしれません。
最近の様子を思い浮かべてチェックしてみてください。
こんな様子に要注意
- 赤ちゃんの様子に関心がない、または過敏に反応する
- 外出したがらない
- 身だしなみに気を使わない、入浴や洗顔をしたがらない
- ぼんやりすることが増える
- 突然泣いたり怒ったり、感情の起伏が激しい
- 家事や料理を極端にしなくなった
- 話を集中して聞けない
- 面白いテレビ番組などを見ても笑わない
産後うつの原因は夫かも?! 原因になりやすい夫の5つの行動
退院後に発症することの多い「産後うつ」ですが、その原因の一つに旦那さんの存在があるかもしれません…。
産後うつにならないためには、周囲の育児への理解や協力が欠かせません。
ここでは昼夜関係なしの育児で疲れ切ったママを、気づかずに追い詰めてしまう夫の行動を紹介します。
1、家事を任せっきりにする
赤ちゃんが生まれる前と同じようにごはんを食べ終わったら、のんびりテレビを見たりしていませんか?
子どもがいるとママはゆっくりごはんを食べたり、テレビを見る暇はありません。トイレすら満足に行けず、膀胱炎になってしまうママも!
そんな旦那さんの姿は「子どもがもう一人いる」ようなもの。ママの負担ばかり増えていきます。
せめて食器を洗ったり、ママがゆっくりごはんを食べる状況を作るよう心掛けられると良いですね。
2、子どものことしか注目しない
仕事から帰ってきてみる赤ちゃんの寝顔は癒されるものです。
「今日はどうだった?」と赤ちゃんの様子を聞くと一日の疲れも忘れてしまうほど。
でもそこでママのことにも目を向けてください。
「ママはどうだった?お疲れ様。」と一言ママのことも労うことで、育児に奮闘したママの疲労感や孤独感も癒されていきます。
3、自分の実家に良く行くor家に呼ぶ
かわいい孫が見たい、という自分の親の気持ちに応えようと、頻繁に実家を訪問したり、自宅に呼んだりしていませんか?
どんなに関係が良好でも、ママにとって夫の両親は「他人」です。
産後、赤ちゃんのお世話や自分の体調管理で負担が多いママに、さらに精神的なストレスがかかることは間違いありません。
親孝行したい気持ちはわかりますが、一番に守るべきは妻と子どもです。
4、自分の好きなことばかりする
毎日仕事で忙しく、趣味の時間が持てるのは休みの日だけ。
休みの日くらい好きなことをさせて欲しい、そう思うのは当然です。
しかしママは年中無休で赤ちゃんのお世話をしています。
趣味の時間を大切にするのは必要ですが、ママが好きなように使える時間も確保するのがフェアですよね。
パパが赤ちゃんを連れて散歩に出かけるだけでも、その間ママは子育てのガス抜きが出来るはずです。
5、家にいるだけなのに家事が出来ていない、と妻を責める発言をする
パパが疲れて仕事から帰ってくるとテーブルの上は食器がそのまま、床には赤ちゃんのおもちゃが散乱…なんて光景を見ると一気に疲れが増してしまいますよね。
赤ちゃんと家にいるだけなのに!と怒りが湧いてくるかもしれません。
しかし赤ちゃんがいるママはトイレに行く余裕もないのです。自分の食事も満足に取れないこともあります。
何より家事が出来ていないことを一番苦しんでいるのはママ本人なのです。
家事がおろそかになっていることを責めるのではなく、パパが代わりにできる家事をしたり、便利な家電を導入したり、少しでも負担が減る工夫ができると良いですね。
パパが出来ること~幸せな家庭へのヒントは「コミュニケーション」!
アドバイスはいらない~話をよく聞く
産後うつになってしまった可能性のあるママには、まずゆっくり話を聞くことが大切です。
でも気を付けてほしいのは、「アドバイスはいらない」ということ。
人は相談されるとどうしても「こうしたらいいんじゃない?」と解決策を提案したくなるものです。
でも「それはわかっているけど、出来ないから困っている」のです。
まずはじっくり話を聞き、困っていることに「それは大変だったね、話してくれてありがとう」と共感しましょう。
決して「誰でも体験することだ」と突き放すことだけはやめましょう。
気持ち・からだの両面からサポート
産後うつが疑われたら、育児や家事の負担を減らしていく必要があります。
「頑張れば解決できる」と一方的に励ますのは逆効果です。
どのような問題が起こっているのかを十分に理解して、ママをサポートしていきましょう。
具体的にはパパの家事の分担を増やしたり、授乳が終わったら後はママに寝てもらうなどです。
ママとパパがしっかりとコミュニケーションをとって、困っていることがどうすれば楽になるのか考えていきましょう。
正しい対処法を知って産後うつから抜け出そう!
もし産後うつかなと思ったら…
産後うつは我慢して治るものではありません。むしろ産後うつになったママは、真面目に育児に向き合って、その苦しさを我慢してしまった結果だからです。
「もっと頑張らなきゃ」「みんな同じように大変なんだから」という言葉は厳禁です。
ママがゆっくり休めるように、どんなことが大変なのかを共有できると良いですね。
しかし十分にサポートがある状態であってもママの様子が変わらないときや、悪化した時には産婦人科や精神科、心療内科の予約をして、受診することも必要です。
この時ママに自分で予約をさせず、「周囲が病院を探し、予約して連れていく」ようにしましょう。
なぜならママは病院を探すエネルギーも使い果たしている状態だからです。
また、中には「もっと頑張れるから大丈夫」と受診を拒むことも…。
そんな時はゆっくり話を聞き、本人の頑張りを認めながらも、「頑張りすぎ」ないようにサポートしていく必要があります。
まとめ
出産という一大イベントを終えてホッとしたのもつかの間、すぐに訪れる育児の大変さを一人で抱えるのは苦しいものです。
それまでとは違い、何もかもうまくいかない時があるかもしれません。
そこで一番身近にいる夫の理解がなければ、産後うつになる可能性は誰にでもあります。
家族が赤ちゃんを囲んで笑顔で過ごせる日が少しでも増えるよう、パパとママがお互いを思いやったコミュニケーションが取れると良いですね。