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便秘を今すぐ解消したい!そう思った時に手にとるのは「浣腸」ではないでしょうか。しかし、子供の便秘に使用するのはどうなんだろうと思っているお母さんも多いのではないかと思います。
浣腸剤でもっとも有名なのは「イチジク浣腸」ですが、実は開発のきっかけは、子供の便秘を一刻も早く助けてあげたいという思いから始まった、子供向けに販売された商品だったんです。
子供に使用するからには、安全で安心できるものであることは欠かせないですよね。
そこで、イチジク浣腸の特徴や正しい使用方法、使用する際の注意点など、お母さんが子供にイチジク浣腸を使用する際に不安に思っていることをまとめました。
▼▼子供の便秘の原因についてはこちらの記事を読んでみてください▼▼
どう対処したらいいの!?子供の便秘の特徴とその対処法
イチジク浣腸とは?
浣腸とは、頑固な便秘に悩んでいる人が使用する刺激性下剤の1つで、もっとも即効性のある便秘薬といわれています。
おしりの肛門部から薬液を入れて、腸の壁面をすべりやすくして刺激し、動きを活発にさせることから便を促す作用のある薬です。飲み薬よりも即効性があり、一時的な便秘のときなど時間を問わず使用することができます。
市販の浣腸で1番有名といえば、イチジク浣腸です。薬局やドラックストアで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
イチジク浣腸が誕生するきっかけは今から90年ほど前、イチジク製薬株式会社の初代社長だった田村廿三郎医師が、便秘に苦しむ子供の急患を早く助けたいという思いから開発されました。その当時、便秘が原因で子供の発熱が多発しており、医療行為として太い注射器に薬液を入れたものを使って、浣腸をしていたそうです。
この治療を家庭で手軽にできる浣腸を作ろうと創業し、誕生していてから今もなお広く親しまれてきました。
イチジク浣腸の名前の由来
「イチジク浣腸」の名前の由来は、形が果物のイチジクに似ており、イチジクの実が熟すのが早いことから浣腸の即効性を連想させるからという説があがっています。
名前のネーミングをみても親しみがあり、覚えやすいことから広く知れ渡っていきました。古くから使用されてきたことから信頼と実績のある商品です。
イチジク浣腸の特徴
即効性
イチジク浣腸を使用してから3分~10分の間に便意を促進します。飲み薬は効果が出るのに時間がかかりますが、10分以内に効果が出るというところは浣腸ならではの特徴です。
排便するタイミング
使用してから10分以内に便意を感じるという即効性の早さから、自分のタイミングで排便をすることができます。お腹が張って辛いときや、旅行の前日など、お腹を楽にしておきたいというときに気軽に使用できます。
飲む薬のように腹痛を感じたり、たびたび便意が襲ってくることもないです。
赤ちゃんからお年寄りまで使える
開発当初は子供を対象にしていましたが、今は赤ちゃんからお年寄りまで全ての方に使用できます。
薬が飲めない赤ちゃんから介護の方まで幅広い方に使用することができて、現在は全ての年齢に合わせた商品がシリーズで発売されています。
下記にイチジク浣腸の種類を載せますので、お子さんだけではなく大人の方も使用する際はご参考にしてください。イチジク浣腸は蛇腹がついていることから角度調整もしやすく、元気に動くお子さんにも使いやすい作りになっています。
イチジク浣腸の種類
種類 | 年齢 | 1回の容量 | ノズルの長さ | 特徴 |
イチジク浣腸10 | 1歳~5歳 | 1個(10g) | 約23mm | 1歳未満のお子さんに使用する場合は半分の5g |
イチジク浣腸20 | 6歳~12歳未満 | 1個(20g) | 約25mm | 小学生向け |
イチジク浣腸30 | 12歳以上 | 1個(30g) | 約30mm | スタンダード |
イチジク浣腸40 | 12歳以上 | 1個(40g) | 約30mm | スダンダート(30g)では効果の弱い方に |
イチジク浣腸30E | 12歳以上 | 1個(30g) | 約50mm | ノズルが長く液を奥まで入れやすい |
イチジク浣腸40E | 12歳以上 | 1個(40g) | 約50mm | ノズルが長く液を奥まで入れやすい |
イチジク浣腸ジャバラ | 12歳以上 | 1個(30g) | 約40mm | 新形状で液残りが少なく入れやすい |
リセッチ | 12歳以上 | 1個(30g) | 約30mm | パッケージが浣腸だと分かりづらく、女性も手に取りやすい |
イチジク浣腸の成分
主成分はグリセリンという液体で、石鹸や目薬、食品などにも使用されている成分です。グリセリンには腸を活発にさせる効果のほかに、便に水分を与えて柔らかくする効果もありますので、排便しやすい状態にしてくれます。
もちろん人間の体には害のない成分です。
赤ちゃんや幼児へ、イチジク浣腸の正しい使い方
それではイチジク浣腸の正しい使い方をご紹介します。まず、子供のお尻の下にひくタオルやおむつ、ティッシュなどを用意しておきましょう。排便する際に飛び散る可能性があるので新聞紙などを広めにひいておくことをおすすめします。使用する前には手を石鹸で洗い、清潔にしておきましょう。
イチジク浣腸を人肌程度にあたためる。
40℃くらいのお湯に入れて、人肌程度に温めます。
浣腸が冷たいと腸への刺激が強くなってしまいます。容器を手で触ってみて、熱くなりすぎていないか確認してください。
浣腸剤を開ける
イチジク浣腸のノズルを持って、キャップをひねって開けます。
薬液が入っている部分を持って開けると飛び出る可能性がありますので、細くなっているノズルの部分を持って、ゆっくりと開けましょう。先端部分に傷がないかも確認します。
浣腸をする時の子供の姿勢
1歳以上の場合・・横向きにして浣腸します。1回の使用量は1個です。
1歳未満の場合・・赤ちゃんのおむつを交換する姿勢で浣腸します。1回の使用量は半分です(残った半分は必ず破棄してください)。
薬液を入れる
イチジク浣腸の先端ノズルに、ベビーオイルなどを塗って入れやすくしてから肛門に注入します。
その際にノズルが隠れるくらいまで入れ、薬液が入っている部分を少しずつ押しながら、ゆっくり入れてください(口をあけて空気をはきながらだと注入しやすくなります)。
しばらく待ってから排便させる
注入し終えたらゆっくりを容器を抜いて、ティッシュなどで肛門を押さえて我慢させてください。
3分~10分ぐらいは我慢させた方が便意が強まります。
イチジク浣腸を子供にする際に気をつけること
薬液がちゃんと挿入されておらず、おしりから液漏れしないように気をつけましょう。また最低でも3分くらいは我慢をさせないと便が出ない場合があります。
浣腸はあくまでも応急処理です。便秘になってしまったからといって毎回使用していると浣腸に体が慣れてしまい効かなくなってしまいます。その結果便意を感じにくい体質になってしまったり排便が自力でできなくなってしまう可能性がありますので、使用回数や用量をきちんを守って使用してください。
浣腸が効かない場合には医師に相談しましょう。
赤ちゃんに使用する際に気をつけること
赤ちゃんの臓器はまだ未熟なので、ほかの病気が原因で便が出ていない可能性があります。
浣腸を使用することによって、症状を悪化させてしまう場合もありますので安易に使用せず、自然排便をこころみるようにしましょう。
生後3カ月未満の赤ちゃんは必ず医師に相談すること。生後4カ月~1歳未満の赤ちゃんの場合はお腹のマッサージや綿棒浣腸(赤ちゃんの肛門に綿棒を挿入して、円をかくようにくるくる回して刺激をすること)するなどしてみて、それでも改善されない場合はイチジク浣腸の半量を使用するようにしましょう。
まとめ
イチジク浣腸のことが詳しく分かったでしょうか。
浣腸を使ったことのない人は最初は抵抗があると思います。ましてお子さんに使用するとなると不安になる方が多いと思いますが、使用回数や用量をきちんと守って使用すれば数分で便秘の辛さを解消してくれる、いざという時に頼りになる商品です。
お子さんのために生活習慣の見直しや食生活の改善を図って、それでも改善されない場合は、イチジク浣腸をうまく取り入れていきましょう。