なんでも「イヤイヤ」の2歳児を卒業!
これでストレスから解放される~と安心していたら、イヤイヤ期に輪をかけたような3歳児の「反抗期」!
叱る場面も格段に増えてしまいます。
でも、3歳児の上手な叱り方ってあるの?
3歳児を叱るときには簡潔に「ダメ」なことを伝えることが大切です。
今回の記事では、3歳児を上手に叱るやり方と、絶対にNGなことについて紹介します。
3歳児ってこんな時期~自我の芽生えと反抗期
3歳児の身体の発達
3歳児になる頃には、身長は生まれた時から約2倍、体重は約4~5倍に成長します。
この時期は体の先端部分、指先の動作や足運びの発達が目立ち、それまで難しかった繊細な動作もどんどんできるようになっていきます。
例えば次のような特徴がみられるようになります。
- ボタンのかけ外しが出来るようになり、ある程度は自分で着替えが出来る。
- スプーンやフォークの使い方が上手になり、食事の時に食べこぼしが少なくなる。
- ハサミを上手に使える
- 少しの間なら片足立ちでバランスをとれる
- 走りながら方向を変えたり、急に止まったり出来る
3歳児の心の発達
この時期は運動面だけでは無く、言葉や感情も大きく発達します。
集団生活を始める子供も多く、子供たちの中で社会性を身につけていくようになる時期でもあります。
この時期の心の発達の特徴は次のようなものがあります。
- 時間帯や状況であいさつを使い分けられる
- 問いかけにあった答えを返せる
- 3~4つくらいまでの数を数えられる
- 興味の表れとして「なんで?」「どうして?」が増える
- 家族など、身近な人の気持ちが少しずつ理解できるようになってくる
3歳児の「第一次反抗期」
3歳児の発達の大きな特徴は「第一次反抗期」です。、
この時期は自我(自分はこうしたいと思う気持ち)が芽生えてくることで、周囲からあれこれ指示されることが気に入らなくなってきます。
そういった反抗が目立ってくるのがこの3歳児の時期で、思春期の第二次性徴の時期の反抗期と区別して、「第一次反抗期」と呼ばれます。
第一次反抗期の特徴は次のようなものがあります。
- 何にでも「イヤ」「ダメ」という
- 気に入らないとすぐに叩いたり、物を投げたりする
- 泣きわめいて思い通りにしようとする
- 出来ていたことをしなくなる
この時期の子供の様子に大人はイライラしてしまうことが多いです。
しかしこの反抗期は子供の成長にはとても大切な時期です。
ただ怒るだけでは、子供の発達には逆効果です。
叱り方を間違えずに対応する必要があります。
怒りに任せて叱るのは絶対にNG!
「怒る」と「叱る」の違いを見極めよう
3歳児は物事の善悪を判断する力は未熟です。
しかし自我が芽生え始め、自己主張だけは大人顔負けです。
そんな姿に大人がまじめに向き合おうとすると、その理不尽さにイライラしてしまい、やみくもに怒りをぶつける結果に…。
子供を叱る際に最もNGなやり方は「怒る」ことです。
「怒る」ということは、感情をそのまま相手にぶつけることで、悪いことをしたと相手に伝える「叱る」行為とは異なります。
「怒る」ことばかりしていては、子供もその感情につられるようにますます反抗をエスカレートさせていきます。
しっかりとダメなものはダメと伝えていくことが大切です。
どんな時でも手をあげてはいけない!
どんなに止めても危険なことを何度も繰り返す子供の姿に、思わず声を荒げたり、時には手をあげたくなることがあるかもしれません。
しかしそれは絶対にやめましょう。
そんな時こそなおさら冷静に「してはいけない」と伝える必要があります。
怒鳴りつけたり、叩いて止めさせようとすることは、恐怖心や暴力で子供をコントロールすることになります。
その時はおとなしくなるかもしれませんが、やがてその恐怖心にも慣れてしまったり、大人になってからも続く根強いトラウマを生んでしまうかもしれません。
また、うまくいかないことは暴力で解決できると学習してしまう可能性もあります。
子供は大人の姿をよく見ていることを忘れないようにしましょう。
「ダメなものはダメ!」をしっかり守る
3歳児の上手な叱り方の一番のポイントは「ダメなものはダメ」としっかり伝えることです。
物事の善悪をまだ理解していない時期の子供に、声だけで「ダメよ」と言っても伝わりません。
子供は大人の感情の変化に敏感に気づきます。
その人が本気で「ダメ」と言っているのか、言っていないのかで態度を変えます。
危険なことをしそうになった時には、しっかり目を合わせ、真剣に「それはいけない」と根気強く伝えることが重要です。
その時に理由をくどくど説明する必要はありません。
なぜ危ないのか、簡単な言葉で説明し、言うことを聞かなければ大変なことが起こる、と思わせるような叱り方をする必要があります。
その際、例えば夫婦間で叱る基準が違うのも子供の混乱を招き、行動の悪化につながります。
そのため、叱る基準はしっかりと話し合って決めておくべきでしょう。
3歳児の上手な叱り方
3歳児の上手な叱り方のポイントは次のようなことが挙げられます。
止めてほしい行動を止めたらいったんOKにする
叱る際に、長時間くどくどと言い聞かせるように叱るのは止めましょう。
3歳児では長い時間集中して話を聞くことが難しいものです。
話が長くなってくると、なぜ叱られているのか根本的なところがわからなくなってきてしまい、いくら叱っても嫌な思いしか残らないようになってしまいます。
そのため、叱る際は簡潔に、何がいけないのかをしっかり伝えるようにしましょう。
そして止めてほしい行動をどのような形でも止めることができたら、いったんそれで叱るのはおしまいにし、止められたことをほめるようにしましょう。
男の子を叱る時は回りくどい言い方は止める
この時期の子供でも、男女それぞれ叱り方によって効果が異なります。
男の子の場合、「着替えてほしいなぁ~」など、して欲しいことをにおわせるような言い方では、「ふ~ん」という感じでスルーされてしまいがちです。
「今は着替える時間です」というように、直接的な言い方で、しっかり視線を合わせて真剣に伝えるのが効果的です。
女の子には背伸びしたい気持ちを利用した叱り方
この時期の女の子はお姉さんに憧れる気持ちを持つ子が多いようです。
そのため頭ごなしに「言うことを聞きなさい!」と言うようでは、さらに反抗するようになります。
女の子は周囲の様子をよく見ています。
そのため、「~してくれるとママはとっても助かるの。」と、あなたの行動で誰かが助かる、というような言い方にすることで、役に立てることが嬉しくなり、言うことを聞いてくれるようになる可能性が高まります。
3歳児と言えどプライドがある
いくら子供と言っても大勢の目があるところで叱られるのは恥ずかしい上に、やる気もなくしてしまいます。
さらにこの頃は周囲のお友達の様子が気になってくる時期です。
叱られたことを「なんで?」「どうして?」と聞かれて、さらにつらくなってしまうことも。
即座に叱る必要のある場合でなければ、出来れば他の子供の目のないところで叱りたいものです。
自分で選択させる
自我が芽生えるこの時期は、大人から「ああしなさい」と言われると反抗したくなってしまうもの。
かといって、自分で「こうしたら上手いく」という良い方法をとることも出来ないもの。
そのため、大人が「○○と△△ならどちらにする?」と、選択肢を与え、選ばせるのもよい方法です。
自分で選んだという責任があるので、すんなり納得してくれることが多いものです。
パパと協力して乗り切ろう!
叱られた子供の逃げ場所に
日常生活ではママが子供を叱る場面が多いものです。
そのため、パパが子供の逃げ場所とh2して、叱られた子供を「よしよし」と慰めてあげましょう。
この時パパも叱り役になってしまうようでは、子供は行き場所がなくなってしまいます。
こっそり後から子供の言い分を聞いてあげるのも良いでしょう。
ママの話を聞いてほしい
いつも子供を叱ってばかりでは、ママもモヤモヤでいっぱいになってしまいます。
そんなママの話を相槌を打ちながら、ママの気持ちや子供の様子を聞いてあげることで、イライラで興奮したママも、叱ってばかりで悲しくなってしまっているママも心が軽くなるはずです。
まとめ
第一次反抗期真っただ中の3歳児に向き合うのは、大人もとてもエネルギーが必要です。
しかしそれも成長の証です。
どうしてもイライラしてしまうことも多いですが、上手な叱り方を意識して乗り切りましょう!
また夫婦で協力しながら、楽しい親子の時間を作っていけると良いですね。