子供の身長は遺伝で決まると思われがちですが、実は身長に関する遺伝の影響はわずか20~30%で、環境さえ整っていれば身長は伸びるそうです。
身長を伸ばすための方法はたくさんありますが、今回はその中でもストレッチに焦点を当ててご紹介していきます。
ストレッチを継続して行えば、大人でも身長が伸びる可能性がありますよ。
ストレッチのやり方や、身長を伸ばすのに効果的なタイミング等を解説していきますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。
背が伸びるストレッチ!子供から大人まで効果抜群の7方法
ストレッチで背が伸びる理由
なぜストレッチをすると背が伸びるのでしょうか?
ストレッチをより効果的に行うためにも、まずはストレッチと身長の関係について知っておきましょう。
凝り固まっている筋肉をほぐす
身長が伸びるには骨の成長が不可欠です。
しかし、骨が成長しようとしていても筋肉が凝り固まっているとそれについていけず、身長の伸びが抑制されてしまい、結果思ったよりも身長が伸びずに終わってしまうことがあります。
特に1年に10cmほども身長が伸びる成長期の時期に筋肉が凝り固まってしまっていると身長を伸ばしたい人にとっては致命的。
ストレッチで凝り固まった筋肉をほぐすことで、身長が伸びやすい身体の状態にしておくことができます。
骨を適度に刺激して成長ホルモンの分泌を促す
身長が伸びるのにもうひとつ必要な要素が成長ホルモンです。
成長ホルモンは骨や筋肉、臓器などの器官の成長を助け、健康な状態に保つのに不可欠です。
この成長ホルモンは睡眠中や運動中に分泌されるのですが、ストレスを感じると分泌が妨げられてしまいます。
そのためきつ過ぎる運動や、嫌々ながら運動は逆効果。
ストレッチであれば運動が苦手な子でも家で手軽に行うことができるため、成長ホルモンを分泌させるのに最適だと言えます。
丸まった身体を伸ばし、姿勢を良くする
スマホやPCを長時間使用することの多い現代人は、背中が丸まったいわゆる猫背の姿勢になってしまっている人が多くいます。
実は猫背になると3センチは身長が低くなってしまうといわれています。
骨や筋肉が成長するわけではありませんが、ストレッチで身体を伸ばし、猫背を直して正しい姿勢に戻すことで、大人でも身長が高くなる可能性があります。
全身をほぐすストレッチ7選
ストレッチを行うことで身長が伸びる理由がわかったところで、実際のストレッチのやり方を見ていきましょう。
(1)から(7)の順番で行うようにしてください。
(1)背伸び
ストレッチで十分に身体を伸ばすため、まずは全身を伸ばしてリラックスさせます。寝た状態で頭の上で両手を組み、バンザイをして手と足を遠くに伸ばしましょう。
10秒ほど伸ばして脱力するのを1セットとし、3~5セット行います。
(2)胸のストレッチ
全身を伸ばしたらまずは胸のストレッチを行います。
猫背などで丸まりがちな場所です。座った状態で手を後ろ手にして組み、そのまま後ろのほうに引っ張られるようにして伸ばしていきます。
このとき肩に力を入れないように注意しましょう。約30秒間伸ばします。
(3)キャットバック
次に四つんばいの状態になります。
まずは息を吐きながらおへそを覗き込むようにして背中を丸めるように伸ばします。息を吐ききったら次は息を吸いながら目線を天井に向け、おへそを床に近づけるようにしてストレッチします。
これを交互に10回繰り返します。
(4)背中のストレッチ
四つんばいの状態から手を床についたまま、お尻をかかとの上に下ろすようにして重心を後ろに移動し、背中を伸ばします。
約30秒間かけてしっかり伸ばしてください。
(5)腸腰筋ストレッチ
立て膝の状態から片足を後ろにスライドします。
スライドした足のつま先は立てず、足の甲を床に付けるようにしてください。
なるべく背筋は真っ直ぐのばしたまま重心を前のほうに移動していくと、ももの付け根がストレッチされるのを感じることができます。
左右それぞれ30秒ほど行いましょう。
(6)大腿四頭筋ストレッチ
床に座って、足を前に投げ出し、その後片足だけを外側に曲げてお姉さん座りの状態にします。
両肘を身体の後ろについて、曲げた足と反対側の手にもたれるように重心をかけると曲げた方のももの表側がストレッチされます。
この部分の筋肉がほぐれると、大人の場合は膝の痛みが、子供の場合は成長痛が緩和されます。
左右約30秒ずつ行ってください。
(7)ももの裏ストレッチ
最後にももの裏の筋肉を伸ばします。膝立ちの状態から片足を前に伸ばし、両手を伸ばした足の近くの床につきます。
曲げている側の足のつま先を立てて、かかとの上にお尻を乗せるように後ろ側に重心を移動していきます。
ももの裏が伸びているのを感じたら、その場で止まり、自然な呼吸をしながら30秒間キープします。
片足30秒ずつ行いましょう。
ストレッチはいつやると効果的?
ストレッチは行うタイミングによって効果が変わってきます。
身長を伸ばすためにはいつやるのが効果的なのでしょうか?
体を整えるなら朝のストレッチ
朝にストレッチを行うことで身体のバランスの偏りを緩和することができます。
バランスを調整することでその日1日を快適に過ごせるほか、身長を伸ばす妨げとなる筋肉の偏りなどを緩和することができます。
お風呂あがりにストレッチで体を伸ばす
お風呂あがりは身体が温まって筋肉がほぐれて伸ばしやすい状態になっているため、ストレッチには向いています。
このときにストレッチを行えば、身体の柔軟性を高めることもできます。
骨周りの筋肉や筋などの組織に働きかけると同時に血流の流れもよくなり、成長を促すことができます。
夜、寝る前のストレッチ
成長させたい部分の周辺組織の血行をよくするため、また成長ホルモンの分泌をうながすため、夜寝る前のストレッチは欠かせません。
リラックスし、副交感神経を優位な状態にするためにハードなストレッチは避け、短時間で軽めのストレッチを行いましょう。
ストレッチの項目でご紹介した(1)や(4)、および上体そらし等を行うのがおすすめです。
骨への刺激による成長効果を高める運動後のストレッチ
身長を伸ばしたければ運動後のストレッチもおすすめです。
運動で骨が刺激された状態でストレッチを行うと、運動によって分泌された成長ホルモンが血液に乗って全身の組織に行き渡り、成長を促してくれます。
どのタイミングのストレッチも大切ですが、身長を伸ばすという目的で見ると、特に重要なのは就寝前と運動後のストレッチです。成長ホルモンを分泌させ、骨や筋肉を成長させるために、ぜひストレッチを毎日の習慣にしてください。
身長を伸ばすには「栄養」と「睡眠」も大事!
身長を伸ばすためには「運動」だけでなく、バランスのとれた「栄養」と良質な「睡眠」も不可欠です。
丈夫な身体を作るために特に重要な栄養素を以下にご紹介いたします。
食事だけで十分な量が摂取できていないと感じるときは、サプリメントで補うと良いでしょう。
身長を伸ばすために重要な栄養素
- たんぱく質・・・骨や筋肉などの材料になり、成長ホルモンの分泌を促す作用もあります。
- ビタミンB6・・・たんぱく質や脂肪の代謝に必要な栄養素。不足すると皮膚や粘膜のトラブルが起こります。
- ビタミンB12・・・赤血球を作ったり、神経伝達機能を高める役割をします。不足するとイライラしたり、睡眠不足に陥ったりします。
- ビタミンC・・・骨や歯を成長させるコラーゲンの生成を促します。短時間で体内から排泄されてしまうため、食事のたびに摂取する必要があります。
- ビタミンD・・・カルシウムの吸収を良くし、骨を丈夫にするために必要な栄養素です。
- ビタミンK・・・骨の健康にはなくてはならない栄養素。カルシウムが骨にくっつくのを助けたり、骨からカルシウムが流出するのを防ぎます。
- カルシウム・・・骨や歯を作る栄養素。日本人が不足しがちな栄養素でもありますので、乳製品や骨まで食べられる魚などから、積極的に摂取するように気をつけましょう。
十分な睡眠を確保する
「寝る子は育つ」という言葉があるように、身長を伸ばすためには十分な睡眠時間の確保が欠かせません。
成長ホルモンは睡眠時に継続して分泌されますが、最も分泌されるのが、眠りについてから2~3時間の深い眠りについたノンレム睡眠の間です。
23時〜翌日2時までの間が成長ホルモンの分泌が活性化する時間帯という説もあります。
そのため就寝時間が遅かったり、短時間しか睡眠を取れず眠りが浅い場合には、成長ホルモンが十分に分泌されず、身長が伸びにくくなります。
身長を伸ばすために理想的な睡眠時間は、小・中学生で9時間、高校生で8時間と言われています。
現代っ子は塾通いなどの影響もあり、どうしても睡眠時間が短くなりがちですが、身長を伸ばしたいなら出来るだけ良質で十分な睡眠をとるよう心掛けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
身長を伸ばすためには、栄養のある食事と十分な睡眠に加えて、適度な運動が不可欠です。
ストレッチは家でひとりで気軽にできるのでおすすめ。ストレッチをすれば、大人でも身長が伸びる可能性もあります。
ぜひ家族みんなでやってみて、そして毎日の日課にしてください。