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赤ちゃんに水を飲ませたり、粉ミルクの調乳用に使ったりするときの水は、水道水よりもミネラルウォーターのほうが安全だと思われがちです。
しかし、実はミネラルウォーターの中にも、赤ちゃんに飲ませると下痢や体調不良を引き起こしてしまう可能性があるものもあり、一概に良いとは言えないのです。
今回は赤ちゃんに飲ませることができるミネラルウォーターの見極め方と、ペットボトル商品、ウォーターサーバー商品のおすすめなどをご紹介いたします。
赤ちゃんでも飲めるミネラルウォーターとは?
赤ちゃんに飲ませてもいいミネラルウォーターには種類があった!
ミネラルウォーターは、カルシウムやマグネシウムといったミネラル成分の含有量によって、「軟水」と「硬水」に分けられます。
WHO(世界保健機関)の基準では、1L中に120mg以上のカルシウムとマグネシウムが入っていれば「硬水」、それ以下なら「軟水」とされています。
赤ちゃんは内臓が未発達で、ミネラルを分解・解毒する機能が十分ではないため、硬水を飲むと腎臓に負担がかかって、下痢や腹痛を起こしたり、体調不良になる恐れがあります。
そのため、赤ちゃんにミネラルウォーターを飲ませるときは必ず「軟水」とかかれたものを選びましょう。
硬水のミネラルウォーターは粉ミルクの調乳用に使うのもNGです。
粉ミルクには赤ちゃんに必要な量のミネラルが計算されて入っていますので、硬水を使うとミネラルの過剰摂取になって、体内の栄養バランスが崩れてしまいます。
こちらもまた、体調不良を引き起こす原因になるので、内臓が発達する2,3歳までの間は硬水をそのまま飲ませるのも、ミルクに使うのも避けるようにしましょう。
ミネラルの含有量が少ない軟水なら、赤ちゃんへの体への影響が少ないので、水分が足りないとき湯冷ましにして飲んだり、粉ミルクに使ったりもできます。
ちなみに東京都の水道水も約60mg/Lの軟水ですので、赤ちゃんに飲ませることができますが、水道水には消毒用の塩素が残留していることがありますので、5-10分煮沸消毒してから、冷ましたものを使うようにしてください。
ミネラルウォーターいつから、どうやって飲ませればいいの?
離乳食が始まる5ヶ月頃までは、母乳や粉ミルクで水分は足りているので、わざわざミネラルウォーターを飲ませる必要はありません。
それまではミネラルウォーターは粉ミルクの湯冷まし用に使いましょう。
5ヶ月以降、ミネラルウォーターのみで飲ませるときには、ミルクと違って味がないため、赤ちゃんは最初飲んでくれないことがありますが、粉ミルクで少しだけ味をつけるなどして様子を見てみてください。
徐々に慣れてミネラルウォーターだけでも飲めるようになることが多いです。
5歳ごろになると内臓機能が成人と同じように働くようになるので、硬水のミネラルウォーターも飲めるようになります。
赤ちゃんの粉ミルクに使えるおすすめミネラルウォーター!
以下にご紹介するミネラルウォーターは軟水で、赤ちゃんにそのまま飲ませたり、ミルクの調乳用としても使えます。
ペットボトルタイプのミネラルウォーター
- い・ろ・は・す(硬度27.7)
- 南アルプスの天然水(硬度約30)
- クリスタルガイザー(硬度38)
ウォーターサーバータイプのミネラルウォーター
- フレシャス(硬度21)
- アクアクララ(硬度29.7)
- プレミアムウォーター(硬度25)
その他にも、日本が採水地となっているミネラルウォーターは軟水がほとんどです。
迷ったときは原産地を見たり、国産のものを選ぶようにしてください。
また、最近では赤ちゃん専用のウォーターサーバーもあるみたいですので、専用サーバーを使うのもおすすめです。
反対に外国産のものは硬水が多いので、外国旅行に行く際には、予めスーパーなどで手に入れられる軟水のミネラルウォーターを調べてから行くと安心です。
赤ちゃん用ミネラルウォーター10選|ミルクの調乳や湯冷ましに便利
次にベビー用品店などで販売されている「赤ちゃん用」と書かれたミネラルウォーターについてご説明します。
大人用と比べて何が違うのでしょうか?
また、スーパーやコンビニで普通に売られているミネラルウォーターの中にも、赤ちゃんがそのまま飲むことができるものがありますので、選び方やおすすめ商品などをあわせてご紹介いたします。
赤ちゃん用ミネラルウォーターがあるんです!
ベビー用品店などで販売されている赤ちゃん用のミネラルウォーターは、ミネラルや不純物を取り除き、加熱殺菌処理をした「純水」がほとんどです。
買った後で煮沸消毒をする必要がないので、そのまま外出先に持って行くこともできて、とても楽です。
赤ちゃん用でなくても、軟水のミネラルウォーターで「加熱殺菌済み」と書かれているものは、煮沸消毒をせずに赤ちゃんに飲ませることができます。
未加熱の場合は、自宅で5-10分間沸騰させてから冷ましたものを使いましょう。
赤ちゃん用ミネラルウォーターの選び方
ペットボトルに入っているものがほとんどですが、サイズは2L、500ml、330mlなど様々なものがあります。
調乳用に少しだけ使う場合は少量サイズを、大人も飲んだり料理にも使ったりするようなら大きいサイズをまとめ買いするなど、用途に合ったものを選んでください。
未開分のものは常温保存で大丈夫ですが、防腐剤や保存料が入っていないので、一度開封したら蓋を閉めて冷蔵庫で保存し、なるべく早く飲みきるようにしてください。
ウォーターサーバーを使うと、温水も出るので調乳用には便利です。
ウォーターサーバーを選ぶときのポイントは以下を参考にしてみてください。
- 衛生対策がしっかりしているかどうか
- セルフクリーニング機能付などお手入れが楽かどうか
- 定期的に水質や放射性物質検査を実施しているかどうか
- ボトル交換がしやすいかどうか
- サイズや外観が部屋にマッチするかどうか
これらのポイントとあわせて、初期導入費や月々の料金などコスト面を考慮し、各家庭にあったものを選ぶのがおすすめです。
おすすめの赤ちゃん用ミネラルウォーターをご紹介
最後に赤ちゃん用におすすめのミネラルウォーターを、どどんと10種類ご紹介します。
やさしい赤ちゃんの水(2L×6本)/森永乳業
「調乳用」と書かれた加熱殺菌済みの純水。煮沸なしで使えるので、外出先に持っていくのも便利。
人肌程度に温めて、湯冷ましがわりにも使えます。
ベビーのじかん 赤ちゃんの純水(2L×6本)/和光堂
安曇野を水源とした加熱殺菌済みの水。
水源地が明確なので安心です。同メーカーからはベビー用の麦茶やジュースも売られていますので、こちらの水が気に入った方は他の商品も試してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんのピュアウォーター(500ml×24本)/ピジョン
こちらも加熱殺菌済みの純水。煮沸なしで赤ちゃんにそのまま飲ませることができます。
味やにおいがしないので、離乳食作りにも活躍しますよ。
おいしい水 富士山(2L×6本)/アサヒ飲料
大人用の市販のミネラルウォーターです。
自然の味にこだわった非加熱・ろ過無菌製法を採用していますので、赤ちゃん用に使用するときには5-10分ほど煮沸消毒が必要です。
消毒は少し手間ですが、大人用とまとめて買えるメリットがあります。
クリスタルガイザー(1ℓ×12本)/大塚食品
低価格で飲みやすい軟水として人気です。こちらも赤ちゃんに与える際には一度煮沸消毒してから。
超軟水/クリンスイ
不純物を取り除いた硬度0.000000の超軟水。
群馬県の谷川水系の天然水で、放射性物質不検出の水を使用しているので安心です。
クリンスイクラブに加入すると定期配送もしてくれるので、わざわざ買い足しに行く必要がなくて助かります。
南アルプスの天然水(550ml×24本)/サントリー
280ml、550ml、1リットル、1.5リットル、2リットルとサイズ展開が幅広く、用途に合わせて購入できます。
スーパーやコンビニで手軽に購入できるのが魅力。
非加熱製品なので、赤ちゃんの飲ませる場合には一度煮沸消毒が必要です。
ハワイアンウォーター
ハワイの水をNASAで採用されているろ過システムを使って、不純物を除去したもの。
赤ちゃんのミルクにも使える軟水です。
FIJI WATER(330ml×36本)/フィジーウォーター
火山岩の地下水をろ過したもの。
コラーゲンの生成をアシストしてくれるシリカという成分が大量に含まれているので、美容に気を使っている人たちにとても人気です。
赤ちゃん用には煮沸消毒が必要ですが、きれいを保ちたいママさん達におすすめの商品。
森の水だより 日本アルプス(2L×12本)/コカ・コーラ
日本アルプス、大山山麓などいくつかの水源地から選べます。
採水地でボトリングまで行っているので、新鮮なおいしさをそのまま楽しめます。
製造過程で加熱殺菌済で、放射性物質もきちんと検査されているので、買った後に煮沸消毒することなく安心して飲めます。
クセの無い味で値段も手ごろなので、使いやすいミネラルウォーターです。
まとめ
いかがでしたか?
ミネラルウォーターはきれいなので、赤ちゃんにそのまま飲ませても良さそうなイメージがありますが、ミネラルを多く含むものだと体調不良を引き起こす恐れがあります。
赤ちゃんに飲ませたり、調乳用に使うときは、軟水の加熱殺菌済みのミネラルウォーターを使うか、水道水を煮沸消毒して冷まして使うようにしてください。
ウォーターサーバーだと温水をすぐに使えて楽ですが、コスト面や安全面などをしっかり考慮し、各家庭にあったものを使うようにしてください。