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学校給食で定番の牛乳ですが、大きくなってほしいと思ってたくさん飲んでほしいと思いますよね。
しかし、赤ちゃんに牛乳を与える場合は時期や与え方、量など気をつけなければいけないポイントがいくつかあるんです。
知っておいていただきたい赤ちゃんに牛乳を飲ませる時の注意点についてまとめました。
栄養豊富な牛乳ですが・・離乳食での注意点
牛乳は三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)やミネラルやビタミン、そしてカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは骨や歯の形成を手助けしてくれるので、伸び盛りの子供は是非とも摂りたい栄養素ですよね。
しかし、牛乳は脂肪分が多く、タンパク質の分子が大きいので消化するのに時間がかかり、消化機能が未発達である赤ちゃんには負担が大きく、食物アレルギーに気をつけなければいけない食材でもあるのです。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、牛乳は1歳以降にあげるのがいいと記しています。
料理用として使用するのは離乳食初期でも認められていますが、飲用は1歳になるまではすすめていません。
「離乳の基本(理論編)」には、乳児期に牛乳を与えた場合(1日400ml程度)、鉄分乏性貧血が生じる可能性が高まると記されています。
2歳以下の場合、3カ月以上鉄欠乏(貧血にならずとも軽度の場合でも)が続いてしまうと、乳児の精神運動発達の遅れを招く可能性があるため控えるべきだと記してあります。
1歳未満の場合は、牛乳を母乳や育児用ミルクの代用として使用せず、1歳を過ぎてから使用しましょう。
料理用として牛乳は使えるのはいつから?
シチューやミルク煮など調理用として牛乳が使えるのは、牛乳アレルギーがなければ離乳食中期の7~8カ月ごろから使用できます。
使う量としては、最初は1回の離乳食で55mlを目安にして、9~11カ月ごろになれば75ml~90mlを目安にしましょう。
飲み物として与えられるのはいつから?
飲み物としては満1歳を過ぎてからが目安です。
しかし、1歳を過ぎたからといって冷たい牛乳をそのまま与えるのはNG。消化不良や下痢を起こす原因になります。
最初のうちは人肌程度に温めた牛乳を与えるようにしましょう。赤ちゃんの様子を見ながら除々に慣らしていくことで、スムーズに飲めるようになります。
牛乳を飲ませる量は?
赤ちゃんが1歳以降になって、牛乳を飲ませる場合、最初は50cc程度から始めましょう。赤ちゃんの様子を見て体調の変化やアレルギーの症状が出たり、下痢になっていないか様子を見ながら与えましょう。
1回の食事では110mlを目安として、1日300ml以内にしましょう。
牛乳を飲ませるときに気をつけること
最初は少量ずつ、様子を見ながら
アレルギー物質を含む食品に関する表示について
法令で規定する特定原材料:以下の5品目とした。
- 卵
- 乳又は乳製品
- 小麦 :食物アレルギーの症例数が多いことから
- そば
- ピーナッツ:食物アレルギーの症状が重篤なため
これらの食品に関しては微量混入・添加物のレベルでも表示義務あり。
表示を奨励する特定原材料:以下の19品目とした。
あわび、イカ、いくら、エビ、オレンジ、カニ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、リンゴ、ゼラチン厚生労働省,食物アレルギーとは
厚生労働省は平成13年4月1日より、アレルギー物質を含む食品表示を上記のように義務化しています。
上記の食材を与えてはいけないということではなくて、初めて与える時は、様子をみたほうがいい食材です。
牛乳は2番目に気をつけなければいけない食材としてあがっています。
牛乳アレルギーであるかは実際のところ食べてみないと分かりません。
家族で牛乳アレルギーだった人がいる場合はアレルギー検査を受けてみると安心です。
生後6カ月前後に血液検査をすれば、離乳食の進め方の目安になると言われています。
かかりつけの医師や、地域の保健センターで相談してみましょう。
また、初めて牛乳を与える場合は、万が一のことを考えてかかりつけの小児科が開いている時間に試しましょう。
飲み物として与える場合は温めてから
大人も冷たい牛乳を飲むとお腹を壊す人、胃腸が弱い方は牛乳を飲めないという方もいますよね。
それ以上に赤ちゃんの消化機能は未発達ですので、夏場だからといって冷たい牛乳を与えるのは消化不良や下痢を起こす原因になります。最初は人肌程度に温めた牛乳を与えるようにしましょう。
牛乳は加熱することで消化がよくなり、甘みも加わり飲みやすくなります。
赤ちゃんの体調や便に問題がないか確認しましょう。
与えすぎに注意する
ご紹介している通り、牛乳を与えすぎてしまうと鉄分乏性貧血が生じる可能性があります。
牛乳にはカルシウムやリンが多く含まれており、鉄分の吸収を妨げることにより鉄分不足になってしまうのです。
2歳以下の場合、3カ月以上鉄欠乏(貧血にならずとも軽度の場合でも)が続いてしまうと、乳児の精神運動発達の遅れを招く可能性があるため与える量には気をつけましょう。
牛乳はたんぱく質ですので、他の乳製品やお魚などを使用する場合は量を減らしましょう。
フォローアップミルクを活用する!
牛乳はアレルギーの心配や、赤ちゃんの消化機能に負担をかけてしまう心配がありますので、牛乳の代わりとしてフォローアップミルクを飲ませる人もいるようです。
フォローアップミルクとは「離乳食では摂りきれない栄養補うために飲ませるミルク」です。
生後9カ月以降から3歳ごろまでを対象としているものが多く、必ずしも使用しなければいけないものではありません。
「授乳・離乳の支援ガイド」にも、フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクの代替品ではなく、必要に応じて生後9カ月以降に使用すると記されています。
離乳食が順調に進んでいない時や、栄養に偏りがでてしまうとき、母乳の出が悪くなってしまったときなどに、フォローアップミルクでカバーできます。
また、牛乳の橋渡しとしてフォローアップミルクを使用する人もいるようです。
「フォローアップミルクってなに?いつからのませるの?その疑問を徹底解説」こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
牛乳は手軽に栄養をとれる食材ではありますが、飲ませ方や量、アレルギーなど注意をしなければいけない食材です。
牛乳は離乳食に使うのは離乳食中期の7~8カ月を目安に、飲み物として飲ませるのは1歳以降にしましょう。
最初のうちは人肌程度に温めて与えるようにして、赤ちゃんの様子を見ながら除々に慣らしていくことで、スムーズに飲めるようになります。
牛乳は1歳になったからといって急いで与えなくてもいい食材ですので、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ慣らしていきましょう。
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