生姜湯には体を温める効果や、免疫力を高めてくれる効果があることはみなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
その他にもしょうが湯にはさまざまなメリットがあり、実は妊婦さん特有のつわりを和らげる効果もあると言われているんです。
現在妊婦中の方や、重いつわりで悩んでいて、少しでも軽くしたい方に、しょうが湯を毎日の生活に取り入れて頂きたいです。
しょうが湯のメリットや、おすすめの飲み方、しょうが湯が苦手な人にも取り入れやすい飲み方をご紹介しています。
妊婦さんだけではなく、冷え性改善や、免疫力を高めて元気な体を保ちたい方にもおすすめです!
妊婦さんのつわりとは?
つわりは妊娠初期の5~6週間くらいから始まり、妊娠12~16週間くらいまで続くと言われています。
具体的なつわりの症状としては、吐き気や眠気、頭痛や倦怠感などで、ホルモンバランスなどが崩れることが原因だと言われています。
妊娠16週目を過ぎたころの安定期に入れば、大体の人は落ち着くと言われていますが、後期つわりとして症状が続いてしまう人も。妊娠初期のときは胎盤が完成していないため、飲める薬が少なく、市販の薬はむやみに飲むことはよくないと言われています。
妊婦さんにオススメとされる生姜湯のその効果とは?
妊婦さんはもちろん、女性にとっては嬉しい効果が期待できるしょうが湯。これは、しょうがに含まれる成分が深く関係しています。
また、しょうが湯として加熱したしょうがだけではなく、生のしょうがにも妊婦さんに嬉しい効果が期待できます。
加熱前、加熱後でしょうがの成分と効果が変わってきますので、詳しくみていきましょう。
身体を温める効果
しょうがは加熱したり、乾燥させたりすることで、「ショウガオール」という成分になります。
しょうが湯に含まれるショウガオールは、血行を促進させたり、代謝を高める効果があると言われています。血行がよくなれば体の巡りが良くなり、体を芯から温めてくれます。
妊婦さんに冷えは特に大敵とされていて、血の巡りが悪くなることから胎児に十分な栄養がいきわたらなかったり、難産になる可能性も上がると言われています。
妊婦さんは通常よりも体が冷えやすいので、いつもより重ね着をしたり、足湯やマッサージをするなどして、外からも温めることが大事です。冷え性対策には朝起きてすぐ生姜湯を飲むと、その日1日の体温があがりやすいのでおすすめです。
風邪予防
妊娠中は普段よりも免疫力も落ちているので、風邪をひきやすい状態になっています。
風邪をひいてしまうと食事もうまくとることができないし、市販の薬はむやみに飲めません。
そうなると、赤ちゃんへの影響も心配になってきますよね。
38度以上の高熱が続いてしまうと、妊娠初期ですとつわりと合わせて寝込んでしまうことになってしまったり、妊娠後期だと子宮収縮が起こってしまい、切迫早産になる可能性も。手洗いやうがいなど、基本的なことを気をつけることも大事ですが、免疫力を高めることが大事です。
しょうが湯には免疫力を高める効果もあり、発汗作用や血流の促進により体温をあげてくれます。体温が1度上がると免疫力は30%、代謝は15%上がると言われていますので、風邪予防にも効果があります。
腹痛や吐きけの緩和に
先ほどもお伝えしたように、しょうがを加熱したり、乾燥させることで、「ショウガオール」という成分になりますが、生しょうがにも嬉しい効果があります。
生しょうがを食べるとピリっとした刺激がありますよね。
その成分「ジンゲロール」には殺菌作用があり、腹痛や吐き気を抑える作用があると言われています。その殺菌力に着目して、お寿司屋さんにあるガリは、食中毒の予防として一緒に食べられているそうです。
また、つわりは神経伝達物質のセロトニンが分泌されることでおこると言われていて、ジンゲオールという成分には、セロトニンの分泌を抑える効果があり、つわりを軽減してくれると言われています。
また、血管を広げて血流を良くして末端を温めてくれる効果や、白血球を増やして免疫力を高めてくれるため、風邪を早く治す手助けをしてくれると言われています。
生しょうがの注意すべきこと
生しょうがには体を温める効果がある一方、体の外側だけを温めて、内側は逆に冷やしてしまうと言われています。
生しょうがの摂りすぎには注意をして、つわりが厳しいときや、風邪の引き始めなどに食べることをオススメします。
生姜湯の上手な摂り方
しょうが湯の効果について分かったところで、どのように飲むのが1番効果的と言われているのでしょうか。注意点と合わせてご紹介します。
生姜湯を朝や就寝前に飲む
朝に体を温めると、その日の体温が高くなると言われています。
出社前に飲むと風邪予防にもなりますので、免疫力を高めてウイルスに感染しにくい体を作ってくれます。
また、寝る前に飲むことで体全体が温めてくれて、手足などもぽかぽかしてくることで、眠りにつきやすく、快適な睡眠につながります。
生姜湯を少し冷ましてから飲む
生しょうがにはつわりを軽減する成分が含まれていて、しょうがに熱や乾燥を加えると、体内の代謝をあげて、冷え予防になる成分に変わるということが分かったかと思います。
両方の成分をとりたい場合は熱々の時に飲むのではなく、少し冷ましてから飲むと、バランス良く摂ることができると言われています。
生姜湯の摂りすぎには気をつける
生しょうには強い殺菌効果があることから、飲み過ぎると胃が荒れてしまう可能性があるといわれています。
胃腸が弱いかたには刺激が強すぎて、腹痛や下痢をしてしまう場合があり、火照りやすいかたも控えた方がいいと言われています。
また摂りすぎるとかえって体を冷やしてしまう場合もあります。
1日の摂取量は生のしょうがだと10g、親指の第一関節から先と同じくらいの量です。
おろししょうがだと小さじ1杯くらいがいいと言われていますので、摂りすぎには気をつけて、体に合わないと思ったら控えてください。
しょうが湯の作り方
それでは、しょうが湯の作り方をご紹介します。
材料も少なく、しょうがさえあればパパっと作れてしまうので手軽でいいですよね。また、料理にしょうがを使う時って少し残ってしまったりしますよね。
その残りでしょうが湯を作ってもいいですし、しょうがをすりおろすのが面倒な場合は、しょうがの粉末や、100均一などでも売っているジンジャーパウダーを使うのがおすすめです。
生姜が少し苦手・・という方にも、アレンジを加えたしょうが湯の作り方もご紹介していますので、是非試してみて下さいね。
はちみつ生姜湯
お湯を200cc(カップ1杯分)沸かします。
生姜を1かけすりおろして、はちみつを大さじ1杯ほど(お好みで調整してください)カップに入れます。
そこに沸騰したお湯を入れて出来上がりです。生姜とハチミツは喉の炎症を抑える効果がありますので、風邪をひいた時にもおすすめです。
はちみつ生姜湯の材料
すりおろし生姜 | 1欠片 |
はちみつ | お好みで
(おおさじ1杯程度) |
お湯 | カップ一杯分 |
柚子はちみつ生姜湯
柚子果汁を入れるとハチミツの甘さに酸っぱさが加わってさっぱりします。
片栗粉を入れることでとろみで出て口当たりも柔らかくなり、冷めにくくなります。
柚子はちみつ生姜湯の材料
柚子果汁 | 大さじ1杯 |
はちみつ | 大さじ1杯 |
生姜 | 小さじ1杯 |
片栗粉 | 小さじ1杯 |
お湯 | カップ1杯 |
はちみつ大根のしょうが湯
大根にはビタミンCや、胃腸の調子をよくするジアスターゼが豊富に含まれています。
栄養豊富で免疫力も高めてくれる組み合わせです。風邪の時は特に効果的。
はちみつ大根のしょうが湯の材料
大根 | 2㎝分位 |
生姜(すりおろし) | 小さじ1杯 |
はちみつ | 大さじ1杯 |
片栗粉 | 小さじ2杯 |
お湯 | カップ1杯 |
黒糖しょうが湯
黒糖も生姜と合うみたいです。
優しくてほっとする味で、息抜きや気分転換にもぴったりですね。
黒糖しょうが湯の材料
黒糖 | 小さじ2杯 |
生姜(すりおろし) | 小さじ1杯 |
お湯 | カップ1杯 |
ホットカルピスしょうが湯
カルピスで割ることで飲みやすくなり、甘いものが飲みたい時やおやつ代わりにもなりそうです。
ホットカルピスしょうが湯の材料
カルピス | 小さじ1杯 |
生姜(すりおろし) | 小さじ1杯 |
お湯 | カップ1杯 |
妊婦さんにはちみつは大丈夫なの?
ご紹介したように、しょうが湯ははちみつと合わせて飲む場合が多いです。
はちみつはよく子供に食べさせてはいけないと聞きますが、妊婦さんは大丈夫なの?と心配になる人もいるかと思います。
実際のところ、妊娠中にはちみつを摂っても問題はありません。
はちみつにはごく稀に「ボツリヌス菌」という菌が含まれている場合があります。1歳未満の赤ちゃんは腸が未発達のために、その菌を摂ってしまうと食中毒の原因になってしまうということから、厚生労働省でも食べさせてはいけないと呼びかけられています。
しかし「ボツリヌス菌」は大人の腸の中では生きていけないため、妊婦さんが摂ってもはちみつの栄養素のみ胎児にいくようになっています。
むしろはちみつには鉄分が含まれているため、貧血になりやすい妊婦さんには最適な食材なので、積極的に食べた方がいいとされています。
まとめ
加熱あるいは乾燥させたしょうがは、体を芯から温めてくれて、冷え性予防になる、そして生しょうが、あるいは少し冷ましたしょうが湯には風邪予防やつわりを軽減させる効果があるんですね。
覚えておくといざという時に役に立ちそうです。
私も妊娠中にしょうが湯を作って飲んでいましたが、飲んでいる最中から体がぽかぽかしてきて夜の寝付きもよくなりました。
体が芯から温かくなると、元気が出てくるんですよね。
しょうが湯は妊娠中だけではなく、産後のダイエットや、生理痛の緩和にも効くと言われているので女性にとっては嬉しい効果ばかりです。
大量に摂り過ぎなければ問題はないので、しょうが湯を毎日にとりいれてみてはいかがでしょうか。妊婦さんが体調を整えることは、お腹の赤ちゃんのためでもあります。つわりがひどくて滅入ってしまったり、精神面でも不安定になりがちですが、少しでも快適に過ごしたいですよね。
大変なことが多いかと思いますが、妊娠中も振り返ってみるとあっと言う間で貴重な毎日です。
自分の体を労りながら、しょうが湯を飲んでほっと一息されてはいかがでしょうか。