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授乳において乳首のケアはとても重要です。
つい母乳分泌のケアばかり重視しがちですが、母乳の吸い口である乳首にトラブルがあるとママが辛いだけでなく、肝心の授乳ができなくなってしまって赤ちゃんもかわいそうですよね。
そこで今回はこうした乳首トラブルを防ぐおすすめケア用品をご紹介していきます。
乳首トラブルの原因とおすすめケア用品
乳首の乾燥に対するケア
乳首の乾燥の原因は主には赤ちゃんの唾液やママの肌質(敏感肌、アトピー性皮膚炎など)や乾燥する時期・季節などにあります。
乾燥して薄く過敏になっている乳首に赤ちゃんの強い吸引力が加わってしまうと、かぶれや炎症も起こってしまいます。
こうした悪化を防ぎ、乾燥により荒れてしまった乳首には専用の乳頭用保湿クリームが最適なケアです。
クリームを選ぶ基準としては赤ちゃんの口に入っても安全なタイプのものを選ぶといいでしょう。
荒れて弱くなっている乳首に雑菌が入ると化膿性乳腺炎などを引き起こしてしまうので、乳頭クリームをつける際は乳首に赤ちゃんの唾液や母乳などを洗浄綿や濡らしたガーゼなどで優しく拭き取ってから使用しましょう。
また入浴後などもきちんと水分を拭き取ってから使用するようにしましょう。
乳頭ケアクリーム|保湿成分ラノリン
ラノリンは羊の毛に付着している分泌物で皮膚を柔らかくする作用の天然物質を精製したものです。皮膚へのなじみもよく保湿性、保水性に優れています。
この天然ラノリンを100%使用した乳頭ケアクリームとして『ピュアレーン100/メデラ』『ランシノー/カネソン』『ラノリンクリーム/マミーケア』などがあります。
『ピュアレーン』『ランシノー』のどちらも赤ちゃんの口に入っても安全なので、授乳前に乳首についているクリームを拭き取る手間がかからず快適に使用できます。
敏感で荒れた乳首を保護し、潤いを保ちます。
無香料・無着色で保存料や添加物も不使用なので敏感肌の方も安心して使えます。
また『ラノリンクリーム』は精製ラノリン100%で香料はエッセンシャルオイルのみを使っているので自然で優しい匂いのオーガニック系クリームです。
ピアバーユ/カネソン
ピアバーユ/カネソンはラノリン系のランシノーと同じメーカーが出している乳頭ケアクリームで、こちらは低温抽出した天然の特製馬油を使用しています。
さらに肌にハリや潤いを与えるαリノレン酸が豊富に配合されていて高い保湿効果があります。
多くの産院・助産院で支持されている製品で、無香料・防腐剤フリー・無添加なので安心して使えます。
ニップルベール/ママ&キッズ
ニップルベール/ママ&キッズはトウモロコシ・ヤシなどから抽出したアミノ酸のオイルが肌に密着し潤いの膜をはることで、肌の水分蒸発を防いで潤いを保ってくれる植物性保護クリームです。
また食用のひまわり油を蒸留して作られた純度の高いひまわりオイルが過敏になってしまった肌の炎症を優しく鎮めてくれます。
乳首のかゆみに対するケア
乳首のかゆみの原因は乾燥と同じく赤ちゃんの唾液や母乳の付着、そして乳首の蒸れによってかぶれてしまうことなどが主な原因です。
また授乳時などにおっぱいが張ると熱を持つことでかゆくなることもあります。しかしこの場合はただの生理現象なので授乳することでかゆみは治まります。
かゆみを防ぐには唾液や母乳を残さないことと、乳首が蒸れた状態にならないように下着や母乳パッドをいつも清潔に保つようにしましょう。
母乳パッドは使い捨てタイプよりも、布製の母乳パッドの方がかゆみが起こっている過敏な状態の肌に優しく負担が少ないのでオススメです。
布製の母乳パッド
布製の母乳パッドは使い捨てのタイプよりも肌に優しく通気性も良いので、蒸れにくくかぶれにくいです。
かゆみを引き起こす大きな原因である蒸れ対策には布製の母乳パッドの方が最適といえるでしょう。
洗濯すれば何回も使用できるので経済的でもあります。
ふわふわオーガニックコットン100% 母乳パッド/スウィートマミー
肌に優しいオーガニックコットン100%でできている母乳パッドです。
6層構造なのでふんわりとした厚みがあり、過敏な状態の乳首を優しく包み込みます。
4層目が防水布なので母乳漏れも安心です。
母乳パッド/犬印本舗
立体構造で乳首がしっかりとパッド内に収まるようなデザインになっているので、乳首を優しく包み込みます。
型崩れもしにくく、高機能素材の4層構造なのでゴワゴワせずにスッキリとした使用感です。
ポリエステル100%なので洗濯しても乾くのが早いので便利です。
乳首の傷・痛みに対するケア
乳首に痛みや傷ができる原因は赤ちゃんの歯や吸引力、まだ上手におっぱいを吸えていないなど乳首に刺激や負担がかかり続けることが原因です。
乳首に亀裂ができたり切れたりして傷ができていたら、まずは消毒して雑菌が傷口から入っていかないようにし、化膿性乳腺炎などを予防しましょう。そして乳首の傷に効果的な軟膏でケアしてください。
母乳分泌のために蒸しタオル等でおっぱいを温めると傷口が悪化するおそれがあるので気をつけましょう。
痛みや傷で授乳が難しいようなら乳頭保護器で乳首をカバーすると授乳しやすくなります。
こうした自己ケアでも改善の様子が見られないようなら病院の診察を受けるようにしましょう。
塗り薬
紫雲膏(しうんこう)/クラシエ
漢方薬も作っているクラシエ(旧カネボウ)が発売している昔ながらの漢方由来の塗り薬です。
湿疹・ひび・やけど・皮膚炎など皮膚の傷全般に効果的な軟膏で、保存料や添加物など一切使用していない低刺激性なので安心して使用できます。
紫雲膏は「モイストヒーリング(湿潤療法)」といって、傷の部位を乾かすのではなく密閉して潤すことで、痛みを軽くし傷跡も残りにくくし早く治すという療法に基づいて作られています。
これは本来人間の体はケガをして傷ができた時、傷口から無色透明の液体が滲み出てくるようになっていて、この液体の成分には傷を修復し皮膚の再生を促して表皮細胞の成長を助けるという作用があります。
つまり傷口が潤っている状態の方が表皮細胞の分裂が早くなることでより治りが早くなります。このため紫雲膏は傷を治す効果がとても高い塗り薬なのです。
尚、紫雲膏は赤ちゃんのおむつかぶれ部分にも使えますが、赤ちゃんの口に入るのは避けた方がいいので授乳前は洗浄綿などでふき取るようにしてください。
乳頭保護器
ソフトタイプとハードタイプがありますが、傷がひどい場合はハードタイプの方が乳首をしっかり保護できます。
しかし低月齢の赤ちゃんだとハードタイプは吸う力が足りずに哺乳が困難な場合があります。
逆にソフトタイプなら赤ちゃんが吸いやすい柔らかさなのですが傷の保護力は弱くなってしまいます。
ですので傷の度合や赤ちゃんの月齢などを考慮しながら選んでください。
また乳頭保護器は授乳時に赤ちゃんの鼻が保護器に当たらないよう、上部をカーブ状にカットした形状になっているものが多いです。
これは赤ちゃんの鼻がママの肌にあたり、ママの匂いをかげるので赤ちゃんが安心して哺乳できるという利点でもあります。
(次に紹介するものは全てこの形状のものです。)
ピジョン乳頭保護器 授乳用/ピジョンベビー
ベビー用品の老舗メーカーであるピジョンが発売している乳頭保護器です。
ハードタイプはひどい痛みや傷がある時も赤ちゃんの口が直接乳首に当たらないようにしっかり保護できます。
乳首の大きさに関係なく使えるフリーサイズ仕様で、赤ちゃんの口にフィットする母乳実感乳首の形状です。
ソフトタイプはやわらかくて薄いシリコンゴム製なので違和感なくおっぱいにフィットし、赤ちゃんが吸いやすい硬さに作られています。
コンタクトニップルシールド/メデラ
耐久性に優れていて乳房にぴったり密着する形状の乳頭保護器です。痛みや傷以外にも母乳の出が強すぎて授乳困難な場合にも使えます。
プラスチック製品に含まれている化学物質であるBPAが100%フリーなので安全・安心して使用できます。
同じメデラの製品で下記の様な商品もありますので参考にしてください。
ブレストシェル/メデラ
炎症や亀裂のある乳首を保護して服や下着の摩擦を防ぐカバー
ハイドロジェルパッド/メデラ
水分を含んだジェルタイプのパッドで痛みや炎症をクールダウンさせ、保湿保護し新しい皮膚の再生を助ける保護器などもあります。
ママニップルシールド/カネソン
吸い口である乳頭保護器の乳孔部分をY字にカットしているので赤ちゃんの吸引力に合わせて母乳が出るような仕組みになっています。
乳房にフィットしズレないようにすべり止めがついています。
また同じくカネソン製品である『ママニップルガード』は特に傷や痛みがひどい人用のタイプもあります。
また赤ちゃんの歯の生えかけ時期の授乳時にも使えます。
どちらもカネソンのランシノーやピアバーユを薄く塗ってから装着するとよりフィットします。
まとめ
いかがでしたか?
乳首のトラブルが原因で授乳を諦めようとしていた人はぜひ今回ご紹介したお助けアイテムを試してみてくださいね!
ママも赤ちゃんも笑顔で楽しい授乳時間が過ごせますように!