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最近静かなブームとなっている和紅茶をご存じでしょうか?
日本で生産された茶葉を使って作られて日本の紅茶です。
紅茶といえばインド、スリランカやケニアのものが有名ですが実は日本でも積極的に生産されていた時代もあったようですが、輸入自由化の波におされて和紅茶の道は閉ざされてしまったようです。
ですが、近年になって再び和紅茶の生産に力を入れようという動きが活発になってきたようです。
和紅茶は日本人になじみのある味となっている為人気となっているようです。
やはり日本人とお茶は欠かせないと言ったところでしょうか、和紅茶の魅力について紹介します。
和紅茶って何?
和紅茶とは日本で作った国産紅茶のことで日本で育ったお茶の樹で日本で製造された紅茶のことです。
日本各地の気候や風土によって特性や味の違いで地紅茶とも呼ばれています。
四季のある日本の風土が作り出す茶葉は海外の物に比べて味わいが優しいのが特徴です。
もともと日本の風土で育った樹ですので日本人になじみのある味が特徴で、渋みも少なく、みと旨みが感じられるのでミルクやお砂糖などを使用しなくても美味しく飲める紅茶です。
和紅茶や国産紅茶は言い方は違えと同じものですが、地紅茶は地方の特色を含んだ国産紅茶ということでその土地の気候風土によって味や香りの違いがあるので日本茶と同じように各地の特産品的な意味合いがあります。
言って見ればローカルティーのようなもので、その土地の野菜や果物をブレンドした物もあり、地元の人に受け継がれてきた紅茶などもあります。
現在では全国地紅茶サミットなどが開かれていてさらに品質や美味しさへの研究が進んでいるようですね。
これらの和紅茶は和食や和菓子などとの相性も良く、最近では国産紅茶を使ったスイーツなどが人気となっているようです。
和紅茶の歴史
最近になって和紅茶が注目を集めるようになりましたが、実は和紅茶は明治から戦後までは日本でも盛んに生産されていたようですが輸入の自由化によって日本での生産は衰退の一途をたどってしまいました。
ですが、和紅茶の生産者が絶えたわけではなく地道に研究し生産を重ね2007年に「グレート・テイスト・アワード2007」をきっかけに和紅茶が世界的に有名になったことで国内での需要が増え今では和紅茶の生産者は200名を超えるようになりました。
日本人の丁寧な茶葉への愛とそして現在、国内生産への志向が高まり注目を集めるようになりました。
愛知県豊橋市では1950年代から国産紅茶が作れてきましたが、1971年の輸入自由化のあおりを受けて衰退してしまった和紅茶ブランドの1つですが、生産者の地道な活動において2007年より本格的に国産紅茶の製造に力を入れたとのことで、2年連続のグランプリを獲得しているそうです。
現在では毎年開催される国産紅茶グランプリには全国各地から茶師や茶園からの参加者が集まってくるようです。
和紅茶を全国に広めようという熱い思いが現在の人気に火をつけたといえますね。
和紅茶はどんな成分がふくまれるの?その効果は?
和紅茶に含まれる成分は基本的には日本茶など成分と変わりありませんが、製法が違うので若干の含有量が変わってくるようです。
茶葉を発酵させて作られるのが和紅茶ですが、発酵の度合いによってカフェインやカテキンの含有量は減っていきます。
和紅茶に含まれる成分
カフェイン
和紅茶もお茶の茶葉を使用しているのでカフェインは含まれますが、和紅茶の場合は茶葉を発酵させているのでカフェインがお茶やコーヒーに比べて少ないのが特徴です。
眠気を覚ます覚醒効果や利尿作用、疲労回復に効果があります。
タンニン(カテキン・紅茶ポリフェノール)
タンニンは渋みの成分で、ポリフェノールの一種です。抗酸化作用があり活性酸素除去の働きがあります。
テアニン(アミノ酸の一種)
テアニンは旨み成分でほんのりと甘みが甘みを感じることができます、神経を保護する働きがあるのでリラックス効果が期待できます。
テアフラビン
テアフラビンは海外の紅茶と同様にポリフェノールの一種であるテアフラビンを含んでいます。
テアフラビンはコレステロールを下げる働きがあり、しかも悪玉コレステロールだけを下げてくれるのでとてもうれしい効果ですね。
その他にも和紅茶の茶葉には消臭効果もあり、紅茶カテキンには脂肪の吸収を抑える作用もありますので嬉しい効果満載です。
美味しい和紅茶の入れ方とは?
和紅茶にはそれぞれ生産者さんの作る茶葉によって味や香りに違いがあるので入れ方もお茶によって変わってくるようです。
国産紅茶の種類を大きく分けると「滋納」「清廉」「望欄」の3つの種類があります。
- 滋納(じな)は旨みを引き出すような仕上がり
- 清廉(せいれん)はスッキリとし香りをたのしむ
- 望欄(ぼうらん)は海外の紅茶のような味わいを持つ
これによってそれぞれの旨みや香りを楽しむ為の入れ方が変わってくるのです。
和紅茶を美味しい入れ方
滋納(じな)の場合
和紅茶の種類
嬉野紅茶や奥八女紅茶
入れ方
350CCに5g程度の茶葉が目安。沸騰したてのお湯または数分置いて落ち着いたお湯を注ぎ、5分から15分程度抽出して、70℃程度の温度で飲むとしっかりと旨みのあるお茶を味わえます。
清廉(せいれん)の場合
和紅茶の種類
べにふうきやさつき紅茶
入れ方
350CCに6g(やや多めでも良い)が目安。沸騰したてのお湯(沸騰している温度より高い状態の温度)のお湯を手際よく入れて2分半から3分程度抽出します。
温度の高い状態で飲むのがおすすめなのでカップ自体も温めておくとよいでしょう。
望欄(ぼうらん)の場合
和紅茶の種類
伊勢紅茶や南薩摩紅茶
入れ方
350CCに5gの茶葉が目安。沸騰した手のお湯で入れますが、渋みが苦手な場合は少し落ち着かせたお湯で入れると良いでしょう2分半から3分程度抽出し、80℃ぐらいの温度が飲みごろです。
和紅茶の産地は西日本に多い!!
最近になって和紅茶の生産が増えてきてきましたが、まだまだ規模は小さいようで全国の和紅茶の生産量は100トン前後となっています。
海外の紅茶の輸入量が16,000トンと言われていますので、比較をすると大きな差が有るのが分かります。
和紅茶の生産は全国各地で作られていますが、生産のほとんどがお茶農家の茶園で行われていて、西日本で緑茶を生産している茶農家ではほとんどの茶園が紅茶作りに関わっていると言われています。
鹿児島県の知覧、熊本県の水俣、嬉野茶の佐賀県、八女茶で有名な福岡などで生産される和紅茶に人気があるようです。
また他にも主な生産地として三重県の伊勢、奈良県の月ヶ瀬、埼玉県の狭山などで盛んに和紅茶の生産がおこなわれているようです。
おすすめしたい和紅茶3選
和紅茶にはそれぞれに風味やうまみがあるので和紅茶にハマったら色々な種類を楽しむのも良いですね。
ここではおすすめの和紅茶を紹介したいと思います。
静岡の丸子紅茶
丸子紅茶はまりここうちゃと読みます。
静岡県丸子産の紅茶で渋みが無くまろやかな味わいです。
ミルクティーでもストレートでも美味しい紅茶です。
京都紅茶
京都産茶葉を使用した京都紅茶はべにふうきを中心としてブレンドされた甘みのある優しい風味の紅茶です。
飲みやすい和紅茶なので紅茶の渋みが苦手な人にもおすすめです。
静岡薫香和紅茶
変わり種の和紅茶です、和紅茶をウィスキーの樽のチップで燻製した紅茶でシングルモルトウィスキーの香りが広がる紅茶です。
紅茶とウィスキーは相性がいいので是非一度飲んでもらいたい和紅茶です。
まとめ
いかがですか?
日本茶とはまた違った和紅茶の魅力が伝わったでしょうか?
あまり市場には出ていないかもしれませんがジワジワと人気急上昇の和紅茶ですので見つけたら是非購入してみてください。
それぞれの生産者の思いで作られた和紅茶は風味も香りもさまざまです。和紅茶の香りでちょっと贅沢に気分をリフレッシュしてみませんか?
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