慣れない育児で大変な期間、ストレス発散や眠気覚ましのためにチョコレートなどの甘いものを食べる人もいると思います。
しかしチョコレートは食べ過ぎると、まれに母乳に影響が出て、赤ちゃんが夜寝れなくなったり、母乳を飲んでくれなくなったりすることがあるそう。
今回は、チョコを食べると本当に赤ちゃんが夜寝ないのか?その原因や対策も合わせて見ていきましょう。
やめられないチョコレート!授乳中は食べ方を調整しないと乳児に影響が・・・
チョコレートに含まれるもの
まず、なぜチョコレートを食べると赤ちゃんが寝なくなるといわれているのか、その原因をさぐるために、チョコレートの原料であるカカオ豆に含まれている成分を見ていきましょう。
カカオ豆に含まれている主な成分とその働きは下記のとおりです。
ポリフェノール
身体の細胞を傷つける活性酸素を抑える抗酸化作用を持ち、廊下や生活習慣病に対する予防に効果があります。
食物繊維
体内の有害物質と吸着し、体外に排泄させる働きがあります。大腸がんのリスクを減らしたり、肥満予防にも効果があります。
ブドウ糖
脳や筋肉のはたらきを活性化させるのに必要な栄養素です。特に脳はブドウ糖のみをエネルギー栄養素とするため、日々の生活に欠かせない栄養素となっています。
テオブロミン
チョコレートの苦味のもととなっている成分。自律神経の働きに作用してストレスを和らげたり疲れを軽減してくれます。
また脳を活性化して、集中力や記憶力を高める効果も。実はこのテブロミンが、赤ちゃんが夜寝なくなる原因となっているのです。
テオブロミンやカフェインがもたらす影響
先ほど説明したとおり、テオブロミンの働きの中には脳を活性化して、集中力や記憶力を高める、というものがあります。
カフェインと似た効果を発揮しますが、カフェインよりは緩やかに作用することで知られています。
脳を活性化してくれるので、眠気覚ましにもなり、ママの活力になるのですが、赤ちゃんにとっては夜眠れず成長の妨げになる可能性も。
チョコレートに含まれる量は少量ですが、食べ過ぎると母乳に影響が出る場合があります。
赤ちゃんの寝付きが悪かったり、落ち着きが無い場合は、原因のひとつとして疑ってみても良いかもしれません。
ちなみに、ブラックチョコレートのようにカカオマスが多く含まれる種類には、テオブロミンも多く含まれています
(反対にホワイトチョコレートはカカオマスを使っていないので、テオブロミンが含まれていません)。
チョコレートを食べ過ぎると乳腺炎になる?
甘いものや脂肪分の多いものを食べると乳腺炎になるといわれていますが、実は本当の原因は、甘いものや脂肪分の多いものを食べることで母乳の味が変わり、赤ちゃんが嫌がって吸ってくれなくなることです。
母乳の味に変化が出る度合いはママによって異なり、また赤ちゃんがどれくらい味の変化に敏感かも、赤ちゃんによって違います。
赤ちゃんが変わらず母乳をゴクゴク飲んでくれるからといって、チョコレートの食べすぎは禁物です。
テオブロミンやカフェインがどうしても心配
これまで述べてきたように、チョコレートを食べることで母乳や赤ちゃんに影響が出ることはありますが、一方でママのストレス発散や活気付けになることも事実です。
少量なら食べても構いませんが、どうしても心配な場合は、授乳後すぐにチョコレートを食べるようにしてください。
次の授乳まで3時間ぐらいあけて、代謝で体外に排出してから授乳するようにすると安心です。
授乳前によく搾乳するのもおすすめです。
チョコレートを食べ過ぎた私の失敗談
あるママさんの失敗談なのですが、あるとき赤ちゃんがロタウイルスに感染してしまって、食欲が減り、母乳を飲まなくなった時期があったそうです。
その間、おっぱいは張り気味でしたが、看病疲れからストレス発散のためにチョコレートを食べていたところ、乳腺炎になってしまったそうです。
この例では、ただでさえ母乳を出せずおっぱいが張り気味であったところに、チョコレートのような甘くて脂肪分の多いものを摂取してしまったことが乳腺炎になってしまった原因です。
チョコレートを全く食べてはいけない、ということはありませんが、おっぱいが張り気味のときは甘いものを控えるなど、体調に合わせて調整しましょう。
チョコレートを食べることで、赤ちゃんが寝なくなる可能性がある、というのは事実でした。
とはいっても、ママにとってチョコレートはストレス発散やリラックスのための大事な活力源でもあります。
絶対に禁止としてしまうとストレスがたまりますので、チョコレートを食べるときにはタイミングや量に注意するなど、食べ方を調整するようにしましょう。
授乳中・妊娠中はカフェインを控えましょう!
チョコレートが赤ちゃんの睡眠やママの母乳に影響する可能性があるとしたら、テオブロミンと似た性質を持つカフェインはどうなのでしょうか?
結論から言うと、やはり授乳中や妊娠中はカフェインを控えた方が良いようです。
理由や摂りすぎによって起こりうる症状等を詳しくみていきましょう。
カフェインってどんな作用があるの?
テオブロミンと同じく、カフェインには集中力アップ・記憶力アップ・リラックス効果があります。また興奮作用もあり、眠気覚ましに用いられることも多いです。
カフェインというとまずコーヒーを思い浮かべる人が多いと思いますが、実は飲み物の中でカフェイン含有量が一番多いのは玉露茶。
ついでコーヒー、コーラ、ココア、紅茶、ほうじ茶・ウーロン茶、緑茶とカフェイン含有量が多い順に続きます。
お茶の中で最もカフェインが少ないのは玄米茶ですが、それでも含まれていることには変わりないので、可能であれば避けたほうがベストです。
母乳赤ちゃんが寝ない、夜鳴きの原因はカフェイン?
母乳で育っている赤ちゃんは、ママが食べたものの栄養素がそのまま影響します。
赤ちゃんが興奮しやすい・機嫌が悪い・寝つきが悪いといったときは、カフェインの取りすぎを疑ってみてもいいかもしれません。カフェインは上記の症状のほか、下痢を引き起こすこともあるので注意してください。
カフェインのせいだけではない!赤ちゃんも成長してるよ
赤ちゃんが寝ないからといって、必ずしもカフェインのせいとは限らず、成長過程の1部であることも考えられます。
月齢があがるとともにおきている時間が長くなったり、周りが見えるようになれば喜怒哀楽を出すようになって興奮したりもしますので、すぐにカフェインのせいと決め付けず、少しの間様子を見てみましょう。
ですが、カフェインの取りすぎは赤ちゃんだけでなくママにも悪影響を及ぼすことがありますので、大量摂取は避けてください。
カフェインを摂りすぎで起こる最悪なこととは?
カフェインを過剰摂取すると、以下のような症状が出る可能性があるといわれています。
頭痛・不眠・不安感・冷え性・体がだるくなる・胃腸が弱くなる・命を落とす危険もある
エナジードリンクの過剰摂取で死亡事故が出たという事例をご存知でしょうか?
短時間に多量のカフェインを摂取すると中毒を起こし、命を落とすということにもなりかねません。赤ちゃんのためにもママ自身のためにも、摂り過ぎないようこころがけましょう。
チョコレートに含まれるテオブロミンと同じく、カフェインでも赤ちゃんの寝つきが悪くなることがあります。
カフェインは飲み物などで大量に摂取しやすいのですが、テオブロミンよりも効果が強く、過剰摂取した場合、最悪死に至るケースもあります。
赤ちゃんだけでなくママの身体のためにも、とりすぎないように注意してください。
まとめ
いかがでしたか?
授乳中にチョコレートやカフェインの入ったものを摂取すると、場合によっては母乳に影響が出て、赤ちゃんが夜眠れなくなってしまうことがわかりました。
しかしチョコレートやカフェインにはやる気を出したり集中力を高めたりする、良い面もあります。
摂る量やタイミングに気をつけて、上手に活用してください。
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