『魔の2歳児』と言われるほどに、子育てママたちから恐れられるイヤイヤ期。
何をするにしても「イヤ!」と言い張り、思い通りにいかないと泣いたりかんしゃくを起こしたり…ただでさえ家事に育児にと忙しくてクタクタなのに、何をするにしてもいちいち反抗して泣きわめかれると、どんなに優しいママでもイライラしてしまいます。
でも、このイライラ期は誰にでもやってくる試練の時期。
自分の気持ちや子供の気持ちをうまくコントロールして、できるだけ楽にのりきりましょう!
そもそもイヤイヤ期ってどんなもの?
イヤイヤ期の年齢
イヤイヤ期は一般的に2歳になるくらいの頃から始まると言われています。
ちょうど、上手に歩けるようになって、いろんなことに興味が出てくる時期です。
今までは親の言うままに何かをするのが楽しかったのですが、この時期になると、「自分はこうしたい!」という考えができるようになります。
これは単なるわがままではなく、「自我」と言って、子供が自立しようとしだした証なのですが、子供はこの自我をうまくコントロールできないため、ところかまわず「こうしたい!」を前面に押し出してしまうのです。
そのため、ママやパパなどが「こうしなさい」ということに対して、自分がやりたいことを通そうとするので「イヤ!」と連発することになるのです。
このイヤイヤ期は、自分の気持ちと相手の気持ちを考えて折り合いをつけられるようになる、3~4歳で終わると言われています。
しかし、個人差がとても大きく、終わりもはっきりしないため、「気づけば終わっていた」というママが多いようです。
なんでも自分でやりたがる
イヤイヤ期の原因は「自我」。「自分はこうしたい!」「このやり方じゃないと嫌だ!」「大人と同じようにやってみたい!」などの想いから、なんでも自分でやりたがるようになります。
無理に大人が手伝おうとすると「イヤイヤ」が悪化するので、できるだけ子供の想いを叶えてあげましょう。
思い通りにならないとかんしゃくを起こす
イヤイヤ期は「自我」が芽生え始めた成長の証なのですが、自我が芽生え始めたころの子供は、まだこの自我をうまくコントロールすることができません。
そのため、「やりたい!」という気持ちを受け入れてもらえないと、自分の気持ちと相手の気持ちとの間で折り合いをつけることができずにパニックを起こしてしまうのです。
大切な成長過程
イヤイヤ期は自我が芽生えてきた証拠。子供は「自立」と「甘え」の行ったり来たりで成長していきます。
なので、「イヤ!」の一点張りかと思えば、急に甘えてきたりもして、周囲も対応に戸惑うことが多いです。
しかし、この時期は子供が「自分」というものを確立していくとっても大切な時期。
何でも自分でやってみて、甘えたいときには思いっきり甘えることで、「自分でできる」という自信と、「できない自分もちゃんと愛してもらえる」という安心感を身につけていくのです。
2歳児のイヤイヤ期対策と接し方
なんでも自分でやらせてみる
「自分でやる!」と主張するわりには、まだ何もできない時期。
しかし、親が先回りして「こうしなさい」とがんじがらめにすると、イヤイヤ期は悪化してしまいます。
とりあえず子供にやらせてみて、もしダメだった時に手助けしてあげられるよう準備しておくとうまくいきます。
選択肢を与える
この時期は「こうじゃなきゃダメ!」という言い方をすると意地をはって受け入れないので、「こっちとこっち、どっちがいい?」など、あらかじめ選択肢を用意して本人に選ばせることで満足します。
何事も一度自分のしたいようにやらせるのが一番いいのですが、どうしても時間がないときなどは、「こうしなさい!」ではなく、「どっちがいいかな?」と声をかけることで、案外素直に選んで受け入れてくれます。
子供の気持ちに共感を示してあげる
「イヤ!」は「自分のことを分かって欲しい!」という気持ちの表れ。
わがままを言っていると受け取って叱ったり、無理に抑えつけようとするのではなく、一度子供の気持ちに共感してあげてください。
「そうだね、嫌だったね」は魔法の言葉。自分の気持ちを分かってもらえたことで子供は安心し、親の言うことも受け入れられるようになります。
親の価値観が正しいと思いこまない
親は子のためを思って「こうしなさい」ということが多いが、子供は子供なりに理由があって「イヤ」を発します。
何でも親の思い通りにしようとするのではなく、子供目線に立って、譲れるところは譲ることも大切。
「自分の思うようにできた」という経験が積み重なることで、イヤイヤ期の終わりを早くします。
イヤイヤ期とうまく向き合えないと…
親が育児ノイローゼになる
イヤイヤ期は子供の人格の形成に関わるとても大切な時期です。
しかし、毎回子供の「イヤ!」に真正面から対抗していると、こちらがクタクタになってしまい、心が壊れてしまうこともあります。
前述したように、子供には子供なりに理由があって「イヤ!」を発するので、親の言い分を通そうとするのではなく、「100点ではないけれど、子供のやり方でもまぁいいか。」というゆるいスタンスも必要です。
子供が自立できない
この時期の「イヤ!」を暴力や圧力で抑止しようとする親を時々見かけます。
確かに、子供に強い圧力をかけることで、その時は親の言う事を聞くようになります。
しかし、この時期に子供が自我を抑えられることにより、いつまでも人の言う通りにしか行動できなくなってしまったり、周りの空気を敏感すぎるほどに感じとってしまって精神を病んでしまったり、抑えつけられた自我が爆発して非行にはしるなど、後々大きな問題となって浮き出してきます。
子供の自己肯定感を育めない
この時期に自分の意見を尊重してもらえた経験や、失敗したときにも助けてもらった経験は、「自分はありのままの自分でいていいんだ」という『自己肯定感』を育みます。
しかし、自我を押し殺したり、思いっきり甘えられない環境にいた子は、この自己肯定感を育むことができず、「自分はこの世に必要ない」「生きていても意味がない」などといった想いを抱えてしまうことになります。
2歳児のイヤイヤ期にどうしてもイライラしてしまったら
深呼吸してリラックス
呼吸は感情と深くリンクしています。
イライラしたときには早くて浅い呼吸になりがち。一旦深呼吸して、心を落ち着けましょう。
このとき、大きく吐いた息とともにイライラを吐き出し、大きく吸う息とともに爽やかな気持ちを吸い込むようなイメージを持つと、より一層リラックス効果が高いです。
一旦その場を離れる
イライラが募って大爆発しそうなときは、思い切ってその場から離れましょう。
トイレやベランダなど、子供に何かあったときに駆け付けられる場所であって、子供の安全さえ確保すれば、数分程度なら離れてしまっても大丈夫。
子供は不安になって大泣きするかもしれませんが、イライラが大爆発して怒鳴りつけたり手をあげてしまうよりはずっとマシです。
ただし、少し気持ちが落ち着いたら、子供へのフォローも忘れずに。
一人にしてしまったことをちゃんと謝って、「大好き」ということをしっかりと伝えてあげてください。
愚痴を言ったり相談できる人をつくる
毎日子供と向き合っていると、話が通らないことばかりで親の気持ちも疲れ果ててしまいます。
少しでも「親」という自分から離れるために、電話して愚痴を言える人や、相談できる人を見つけましょう。
「大人」と話すことでちゃんと会話でき、自分の気持ちを満たすことができます。
まとめ
イヤイヤ期は自我が芽生えた成長の証。
人格を形成するためにとても大切な時期です。
大切な時期だからこそ、親もしっかりと向き合えるよう、イライラが溜まった時にはうまく発散して、上手に付き合えるといいですね。
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