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最近は、子供たちだけでなく大人でも姿勢の悪さを指摘されることが多くなりました。
ゲームやスマートフォンなど、手元をずっと見続ける姿勢が多いため、頭が前に出て背骨が丸くなる、「猫背」になることが大きな理由でしょう。
脊柱側弯症などの疾病とは違い、猫背などの悪い姿勢は生活習慣が原因の場合が多く、そのままにしておくと身体的にも精神的にも大きく影響することが分かっています。
特に、成長期である子供たちにとって、猫背による身体と精神、心への影響は計り知れません。
このような猫背を解消するのに効果的なのが、ヨガ。ヨガを行うメリットの一つに「姿勢が良くなる」ことが挙げられるくらい大きな効果があるのは、皆さんもきっとご存知でしょう。
呼吸法に重点を置くヨガは、身体や精神、心にも作用し、子供の成長にとても良い効果があります。
小さなお子さんでも、楽しく姿勢を矯正できるヨガのポーズをご紹介します。
そもそも良い姿勢ってどんな姿勢のこと?
「良い姿勢」とはどんな状態のことか、みなさんご存知ですか?
背筋をピンと伸ばす姿勢を思い浮かべるかもしれませんね。
実は、背骨(脊椎、脊柱ともいいます)は、重い頭部を支えるために、S字型にカーブ(湾曲)している状態が正しい姿勢で、これを「生理的湾曲」といいます。
また、二足歩行である人間にとって、歩く、走るなどの動作により、地面からかかる衝撃を吸収し和らげる役目をしているのもこのカーブなのです。
何らかの原因で、このカーブがより強くなる、またはカーブが無くなり、ストレートになるのは正常な状態とは言えないのです。
解剖学的な指標から説明すると、人間がまっすぐ立った姿を横から見たとき、①耳の穴、②肩の中心、③大転子(股関節の横にある、出っ張っている骨)、④膝の少し前、⑤くるぶしの少し前、という5カ所が垂直にまっすぐな線で結ばれるのが、良い姿勢とされているのです。
ちなみに、反り腰の場合、一見するととてもよい姿勢に見えますが、背中や腰、太ももの前面の筋肉が緊張し、負担がかかるので、慢性的な腰痛やギックリ腰になりやすく、良い姿勢とは言えません。
子供が猫背になる原因とは?
スマートフォンやゲームなど、今、人々の生活の中には、これら “手元を見続ける”動作が大変多くなりました。
これは、子供たちも例外ではありません。
成長過程である子供たちの身体は不自然な姿勢を続けると、生活のあらゆる場面でその影響を受けてしまいます。
背中が丸まった猫背の姿勢で、食事や勉強をする恐れも出てきますね。そして、外遊びが少なくなったことで運動不足となり、筋肉の発達が乏しくなることも理由の一つと考えられます。
6歳から10歳までの子供の猫背の原因は、筋力不足が6割、骨格のゆがみが4割を占められており、筋力不足と骨格矯正の両面をケアしていくのが最も近道といえるのではないでしょうか。
子供が猫背だとどんな影響がでるの?
成長期の子供たちだからこそ、気をつけたい「猫背」。見た目が悪いだけでなく、身体や心へどんな影響があるのでしょうか?
子供の猫背による影響を見ていきましょう。
呼吸が浅くなる
猫背の姿勢による影響の第一は、呼吸が浅くなることです。
背中が丸まることで前かがみになるので、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなるということは、呼吸によって酸素をたくさん取り込むことができず細胞の働きも低下し、結果的に基礎代謝も悪くなるので、冷えなどの症状も出てきます。
内臓機能の低下
猫背の前かがみの姿勢によって、胃や腸などの内臓も圧迫されることになるので、内臓の働きも悪くなります。
姿勢が良くなるだけで、胃の調子が良くなったということもあるくらいですから、その影響は大きいでしょう。
集中力の低下
悪い姿勢で座ると身体は緊張している状態が続くので、ストレスがかかります。
また、猫背で首の血流が滞り、脳への血流が悪くなることで集中力が低下し、脳の働きも悪くなります。
そのため学力にも影響が出てきます。
運動能力の低下
猫背などによる悪い姿勢では、走る、蹴る、投げるなどの運動するときの身体の各関節の動きも悪くなります。
そのため、身体を正しく動かすことができないのでパフォーマンスも悪くなり、ケガもしやすくなります。
自律神経の働きの低下
猫背によって頭を支えている頸椎が歪むと自律神経の働きが悪くなり、人間の気分などに影響を与えるセロトニンなどの神経伝達物質の働きが悪くなると言われています。
セロトニンには、心を安定させる働きのほか、「良い姿勢の維持」という働きもありますから、正しい姿勢で生活するということは、また、精神にも大きく影響すると言えるのです。
子供の猫背姿勢を矯正できるヨガのポーズ
猫背による影響を予防するには、良い姿勢を習慣にすることが一番ですね。
姿勢を正すことでも知られているヨガを是非、取り入れてみましょう!
猫背など姿勢を矯正できるポーズで、子供たちが楽しく、心身の健康を保てるポーズをご紹介します。
ヨガを行うときは、フローリングなど硬い床の場合はヨガマットを敷いて下さいね。
ものなど置いておくとポーズを取るときに踏んづけてしまい危険ですから、片付けておきましょう。
無理せず、楽しく!子供たちだけでなく、ママたちも一緒にやってみてくださいね♡
肘回し
肩周りや背骨のコリをほぐす効果。
両手の指先を肩先に触れるように肘を曲げ、両肘で前から後ろに大きな円を描くように動かし、息を吸いながら両肘を前から上へ、吐きながら上から後ろへとゆっくり回す。
前では両肘が互いに触れるほど、上では両肘が頭よりも高く上がるくらい、そして後ろでは肩甲骨の間にしわが寄るくらい大きく回す。
背骨がしなるくらい大きな円にするのがポイント。
ねじりのポーズ
背骨の調整をし、背中の筋肉を柔らかくする。このポーズは椅子に座った体勢でもできるポーズ。
骨盤を立てて座るのがポイント。
床の場合のねじりのポーズ
両足を右にくずして横座りになり、右足を立てひざにして、左足の外側におく。
左手で立てた右足を抱きしめ、右手を腰の後ろについて、息をすながら、背筋を伸ばす。
息を吐きながら身体を右にねじり、5呼吸ほどキープ。
椅子の場合のねじりのポーズ
イスに浅めに腰掛け、左足を上にして足を組み、右手を左ひざの外側に添える。
左手は椅子の後ろに。足はしっかり床につける。
息を吸いながら背筋を伸ばし、息を吐きながらゆっくりとおなかからねじっていく。
右目で肩の先の床を見るようにし、首筋もゆっくり伸ばし、キープ。
浅めに座るので椅子から落ちないように注意する。
舟のポーズ
腹筋をつけて、便秘解消にも効果的。
産後のママにもおすすめのポーズ。
体操座りをしたら、お尻に重心をかけ、太ももの裏を両手でサポートしたまま足を上げる。
この時、腹筋を引き込むように使うのがポイント。
おへそを背中のほうへ引き寄せたまま、自然な呼吸を繰り返す。
仰向け一本足のポーズ
美しい姿勢、ヒップラインを作るポーズ。
背骨の調整としてもおすすめ。
仰向けになり、片足を持ち上げてできるだけ伸ばす。伸ばした足のひざ裏を持ち、ゆっくりと引き寄せる。
気持ちいいところで無理をせず、5呼吸ほどキープする。
猫のポーズ
反り腰解消、腰痛予防の効果がある。
四つん這いになり、息を吐きながら背中を丸めて猫背にし、おへそを覗き込む。
再び、四つん這いになり、今度は息を吸いながら、お尻を突き出して背中を反らせる。
これを5回繰り返す。
コアラのポーズ
腰の伸びた美しい姿勢と美尻を作り、腰痛予防に効果的。
仰向けになり、両膝を立てる。
片足の外くるぶしを反対の足の膝の上にかけ、両足をそのまま持ち上げたら、遠いほうの(立てていたほうの)膝の裏か表を両手で持って引き寄せる。
腰を平らに床に押し付けておくようにし、そのまま深呼吸を5回ほど行う。
まとめ
猫背は、単に見た目の印象が悪いだけではなく、心や身体にも影響する生活習慣ということが分かりましたね。
ヨガを行うことで得られる姿勢を矯正する効果を生かし、正しい姿勢で生活する習慣を身につけたいですね。
お子さんだけでなく、ママやパパも一緒にチャレンジしてみてくださいね。
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