産後の骨盤矯正とは?歪みを戻す前に知っておくべきこととは?
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骨盤の仕組みと役割とは
実は体の骨の中で「骨盤」という骨は存在しません。
骨盤は次の4つの骨をまとめて総称した部位のことです。
- 坐骨…座った時に座面に当たるお尻の骨
- 恥骨…身体の前側、股間付近にある、少し浮き上がっている骨
- 仙骨…背骨の一番下の骨
- 腸骨…ウエストより下にある、腰骨と言われるところ
これら4つが組み合わさった腰回りの部位を「骨盤」と呼んでいます。
骨盤は人間の骨格の根幹部分にある重要なパーツであり女性と男性で形状が異なっています。
特に女性にとって骨盤は妊娠・出産において重要な役割を担っています。
骨盤の役割
- 上半身を支えバランスを保つ
- 股関節と連動させ歩く動作を支える
- 内臓(大腸や小腸、子宮など生殖器、泌尿器など)を保護する入れ物
- 座る時に身体全体を支える
骨盤は靭帯や筋肉でしっかりと補強されていて丈夫な作りになっています。
なので本来、骨盤の関節が歪む、ズレるといったことはそうそう簡単には起こりません。
どんな状態が骨盤の「歪み」なの?
骨盤が「歪む」「ずれる」というと、骨そのものが変形してしまったようなイメージを持つかもしれませんが、それは間違いです。
「骨盤の歪み」というのは骨盤が全体的に左右前後に傾いていたり捻れていたりする状態のことです。
出産だけじゃない!?骨盤が歪む原因
骨盤は丈夫な作りのため、ちょっとやそっとでは歪んだりズレたりするものではありません。
しかし実際、骨盤の歪みは存在する症状ですし、特に女性は妊娠・出産による影響は大きいでしょう。
ですが妊娠・出産だけが骨盤の歪みの原因なのではありません。実は妊娠や出産よりも大きな原因があるのです。
それは主に次の2つ。
姿勢の悪さ
骨盤は上半身と下半身のバランスを保つ役割を持っています。
そのためいつも左右どちらかに重心を置いた姿勢だと骨盤もそれに合わせて傾いていきます。
また猫背の場合は後ろに、反り腰の姿勢の場合は前に傾いてしまいます。
また足を組んだり、いつも左右の片方だけで荷物を持つ、横座りやぺしゃんこ座りといった姿勢の悪さによって骨盤やその周りの筋肉も不均等になり、体全体の歪みをも引き起こしてしまいます。
筋力の低下
運動不足などで骨盤を支えている筋肉が衰えてしまい、支える力が弱くなります。
すると骨盤の位置が安定しにくくなり歪みやすくなるのです。
特に大腰筋と内転筋が弱くなることが大きな原因のため、この筋肉を重点的に鍛えることが大切です
妊娠中はお腹が大きくなるにつれて、そのお腹を支える姿勢になるため反り腰になります。
また産後は授乳姿勢は猫背など前傾姿勢になりがち。
また必然的に妊娠中は運動不足になるため、妊娠・出産は骨盤の歪みに拍車をかけるのです。