まさか私が産後クライシス!?産後クライシスの原因と解消法10選
産後クライシスって?
どんな状況が産後クライシス?
「産後クライシス」とは、2012年にNHKの情報番組が作った造語で、「産後2年以内に夫婦間の愛情が著しく冷めてしまう現象」をいいます。
いままでは何でもなかったことにイライラしてしまったり、夫の存在を敵視してしまうような状態を言い、その状態が続くと離婚につながることがあります。
産後クライシスに陥りやすい時期
前述した通り、産後クライシスは産後2年以内と言われています。
離婚が多いのも子供が2歳になった頃で、次いで3~5歳の期間が離婚しやすいというデータが出ています。
産後クライシスを放置すると
夫婦仲の悪化は子供に不安を与えます。
子供の精神的な発達に影響を及ぼしたり、性格の形成にも悪影響を与えます。
また、離婚などによって経済状況が悪くなったり、親が精神的に不安定になることで、育児が満足に行えなくなるなど、子供の生活を脅かす状況に陥ることもあります。
なぜ産後クライシスは起こるのか?
子育て生活に対する捉え方の違い
子供が生まれたとき、多くの場合は母親の生活が激変します。
そのため、妻は子育てを新しい生活のスタートと捉えて生活や考えに変化が出てくるのですが、夫は子育てを今までの生活の延長と捉えて、生活に変化が出ることにストレスを感じ始めます。
そのため、夫婦の価値観にギャップができてしまい、お互いの生活態度にイライラしやすくなるのです。
ホルモンバランスの変化
産後はホルモンバランスの変化により、女性は攻撃的になってしまう時期があります。
これは子供を守ろうとする本能的なものなので、仕方のないことなのですが、今までとは違う自分の精神状態に戸惑ってしまう人が多いです。
また、妻の変化に夫も戸惑ってしまい、接し方がわからずに距離をおくことで、夫婦仲が冷え切ってしまう原因となります。
生活の変化による疲れやストレス
子育て中は急に生活リズムが変わったり、人間関係に変化がでたり、義両親との接し方に悩むなど、生活の中で今まで通りにはいかないことがたくさんあります。
その変化に対応しきれないと、ストレスがたまり、ついパートナーにもイライラしてしまう原因になってしまいます。
人との関わりが減ることでのストレス
育児の中でも特に2歳までは、子供につきっきりで世話をしないといけないことが多く、どうしても他の大人と関わる機会が減ってしまいます。
すると、ママは孤独感を抱えやすく、その不安やストレスを夫に理解してもらえないことで、夫婦仲が急速に悪くなってしまうのです。
妻と夫の認識のズレ
夫は少し子供の世話をしただけで、ついつい「積極的に子育てをやっているつもり」になりがち。
毎日四六時中子供の世話をしている妻にとって、少し手を出したくらいで「やっている感」を出されるのはとても腹立たしいことです。
この夫婦間の認識のズレは産後クライシスの大きな原因となります。
子育てに対する不安
「子育てに自信がある」という親はいないのではないでしょうか?
子育ては毎日が迷いや不安の連続。その小さな不安が積み重なると、大きなストレスとなり、些細なことにもつい敏感に反応してしまいがちになります。
産後クライシスに陥らないために!
まずは何よりストレス発散
「子育てはつらくて当たり前」と思い込んで、必要以上に自分を追い込んでいませんか?
何もかもが思い通りにいかない子育てだからこそ、つらいときには息抜きしてもいいんです。
目を閉じて深呼吸したり、少し外の風に当たってみたり、自分なりの小さな気分転換を見つけて、こまめにストレスを発散しましょう。
夫と話しあう
産後クライシスの大きな原因は夫婦間の認識のズレ。
どんなに長く連れ添った相手でも、やはり思ったことは言わないと伝わりません。
特に男性は、子育てに参加したいと思っても、なかなか育児情報に触れる機会もなく、どう関わっていいのかわからずに戸惑っていることも多いです。
妻がどうして欲しいかや、夫に何を担当してもらいたいかなど、細かく言葉にしてみましょう。
夫とは受け止め方や意見が違って当たり前
人は、気持ちに余裕がなくなってくればくるほど、自分が期待している答えが返ってくることを期待してしまいがちになります。
夫に相談したとき、理想的な反応が返ってこなかったとしても、考え方は人それぞれなので、伝わらないことにストレスを感じないようにすると楽になります。
理想は理想。
ドラマや育児雑誌を見て思い描いた子育て生活。
しかしいざ子育てをしてみると、出産前に思っていた生活や心境ではない自分に気付き、理想と現実のギャップに苦しくなったことはありませんか?そもそも他人の育児がキラキラして見えるのは、幸せそうなほんの一部を切り取っているから。
現実は、悩んだり不安になったり投げ出したくなったりすることのほうが多いです。
理想とのギャップに悩むのはもう辞めて、今の生活をいかに楽しめるかを考えましょう。
自分の負担を軽くする
「なんでも自分で頑張らなくちゃ。」と、いろんなことを抱え込みすぎていませんか?
自分が抱え込めば抱え込むほど、夫が何もしていないように見えていら立ってしまいます。
たまには子供を預けてリフレッシュしたり、育児ヘルパーを利用することも必要。
自治体などのサービスを利用すれば、コストもかなり抑えられますので、お住まいの地域のサポートを調べてみてください。
自分の楽しみを持つ
「お母さんなんだから」と、子供のために頑張りすぎて、自分を雑に扱っていませんか?
自分を犠牲にしてまで子育てする必要はありません。
育児を放棄しない程度であれば、自分だけの楽しみを持ってもいいのです。
子供が寝ている間に自分でマッサージをしてみたり、好きな映画を観るなど、育児の合間に少しでも自分を喜ばせる瞬間を作ってみてはいかがでしょうか?
共感できる人を見つける
育児ブログや育児マンガなど、育児あるあるをおもしろおかしく描いたメディアも多く出ています。
自分と似たような子育てをしている人をみつけると、日々悩んでいるのは自分だけじゃないと思えるようになり、解決のヒントがもらえることもあります。
「親」ではなく「夫婦」に戻る時間を作る
子育て中は夫婦間でつい「母親らしく」や「父親らしく」を自分にも相手にも求めてしまいませんか?
もともと夫婦の関係は「夫と妻」として作り上げてきたものなので、「父と母」になってしまうとうまくいかないことも出てきます。
たまには夫婦に戻る時間を作って、お互いが心地よい関係に浸ってみるのもいいかもしれません。
完璧を求めない
自分にも夫にも子供にも、「完璧」を求めていると疲れてしまいます。
そもそも「完璧」とは自分の中で勝手に作り上げた理想の世界。現実は理想通りにはいきません。
思い通りにならないからと悩むのはやめて、今ある幸せを受け入れてみませんか?
感謝できる部分に目を向ける
ひどい言い方ですが、子育てにうまく参加できない夫を見ていると、ダメな人な気がして幻滅してしまうこともあるかもしれません。
しかし、夫は夫なりに一生懸命育児をしようとしているはず。
ダメな部分に目を向ける前に、感謝できる部分を探してみましょう。
少しは優しくなれるかもしれません。
まとめ
産後クライシスは、完璧を求めてしまう人や、つらい気持ちをうまく切り替えられない人に多く起こりがちです。
妻はそんな自分を認めて癒し、夫はそんな妻を理解して支えられれば、いい夫婦でいられそうですね。